自民党総裁選候補者に問う 「対中非難決議」どうするか…アンケート結果公表

2021/09/17 更新: 2024/04/22

先の通常国会では、国外の人権問題に関心が高まり、超党派議連や各党内で人権外交専門チームが立ち上がるなどして議論が深化した。G7では唯一日本だけが成立させていない、人権侵害者に対する制裁法の成立に向けた動きもあった。中国人権問題非難決議が採択の一歩手前まで進み、秋の臨時国会での成立に期待がかかる。

こうしたなか、与党自民党の総裁を決める選挙の立候補者を対象に、同決議案に対する姿勢を問うアンケートが行われ、結果が17日に公表された。実施したのは、チベットウイグル南モンゴル香港、臓器収奪問題に取り組むSMGネットワークなど13の団体で構成される「インド太平洋人権問題連絡協議会」だ。

選択肢は4つで、「年内の臨時国会で直ちに採択すべきである」「時期はわからないが、採択するべきだ」「採択には慎重であるべき」「採択には反対だ」。自由記述欄が設けられている。

17日までに回答したのは高市早苗氏一人のみで、「年内の臨時国会で直ちに採択すべきである」との選択だった。アンケート実施側によれば、河野太郎氏は事務所が「回答しない」と対応した。16日に立候補表明した野田聖子氏は同日にアンケートを送付したばかりだという。 岸田文雄氏は回答が得られなかったが、ライブ配信動画では同決議に触れ、賛成するとの考えを示している。

8月26日には、国際的な人権問題を注視する超党派の議員20人以上が国会内で集会を開き、臨時国会での成立に向けて意気込みを表明した。今日まで残る自民党総裁選候補者のなかでは、高市早苗氏が出席している。

参考:国会議員20人あまり、対中人権非難決議に意気込み 高市氏や下村氏ら自民党総裁候補も出席

アンケート実施側によれば、岸田氏は9月21日付で回答。選択は「時期はわからないが、採択するべきだ」だった。

また、野田氏も22日までに回答した。「年内の臨時国会で直ちに採択すべきである」との選択で、「私にとって人権問題は重要事項のひとつであり、どの国、どの地域においても、ひとりひとりが自分の生き方を決めることが大切」「暴力や虐待、差別、いじめなどには徹底して戦う」とのコメントが添えられた。

24日に河野太郎事務所からの回答が公開された。「時期はわからないが、採択するべきだ」を選択。「基本的人権の尊重や法の支配は、私たちが守っていくべき大切な価値観であり、同様の認識を持つ各国と連携しながら、人権侵害などの問題に対処すべきと考えている」と記述した。

(大紀元日本語編集部)

※9月22日13時40分、記事内容を追加しました。
※9月24日12時00分、記事内容を追加しました。

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