海上自衛隊のYoutube公式チャンネルは先日、第62次南極地域観測行動「しらせ氷海を行く」の関連動画を投稿した。隊員が物資の運送など、氷上で懸命に作業する姿を伝えている。
乗員約180人の砕氷艦「しらせ」は去年11月20日に出国し、今年2月22日帰国した。海上自衛隊は人員と物資の運送のほか、基地の設営や艦上監察などの支援を行った。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、第62次南極地域観測隊は寄港なしで、横須賀港と昭和基地を往復したという。
「しらせ」は2009年就役の砕氷艦で、文部科学省の予算で建造し、海上自衛隊が運用を担当している。
第63次南極観測に向けて、今年8月24日から9月19日にかけて総合訓練を行った。
文部科学省が発表している、第63次南極地域観測の計画によれば、70人あまりの研究者らを乗せた「しらせ」は今年11月10日横須賀基地から出港し、東南アジアのマカッサル海峡、ロンボク海峡を抜けて、同月24日、オースラリアのフリーマントル近郊のオーストラリア海軍基地に入港。翌々日の26日には出港し、南極の昭和基地には12月1日到着予定だ。任務をこなしたのち、来年3月30日に横須賀に戻る。
海上自衛隊が南極地域観測を協力することになったのは、1965年(昭和40年)からであり、初任務に就いたのは砕氷艦「ふじ」。
(蘇文悦)