米プロバスケットボール(NBA)ボストン・セルティックス(Boston Celtics)に所属するエネス・カンター(Enes Kanter)選手は、米国を絶えず批判しているナイキは中国の奴隷労働などの不正行為については「沈黙」を保っていると非難した。
米メディア「ザ・ヒル」によると、25日、ツイッターに投稿したビデオの中で、カンター選手は米国内の不正に対して声を上げたナイキに拍手を送った後、同企業が中国の悪事に対しては沈黙を保っていると非難した、と報じた。
カンター選手はビデオの中で、「中国に関する話題になると、ナイキは沈黙する。中国警察の暴力問題も、少数民族に対する抑圧も、あなたは一言も発さない」と糾弾した。
「あなたは、中国で靴を作ってくれているのが誰なのかを言うのが怖いのだ。知ってますか?中国には(奴隷に)強制労働を強いる工場がたくさんある。例えば、ウイグル人への強制労働がそうだ」と同選手は訴えた。
NBAで11年の経験を持つベテランのカンター選手は、今や中国政府に対する有名な批評家となった。
同選手は20日にも、中国のチベットへの対応を批判する動画をツイッターに投稿していた。動画の中で、習近平国家主席を「残忍な独裁者」と表現した。
これを受け、中国IT大手の騰訊控股(テンセント)のスポーツサイトでは、予定されていた同選手の所属チーム・セルティックスの試合を中継リストから削除した。
米国務省の報道官はロイター通信宛のEメールで、「選手の批判発言に対する中国の対応に深い懸念」を表明し、米国は表現の自由を重視し、その権利を行使する人を支持すると述べた。
(翻訳編集・李凌)