【大紀元日本2月9日】タイ・カンボジアの国境未確定地域での両国軍による戦闘は、5日目に突入した。ロイターによると、交戦によりこれまでに10人が死亡。また周辺住民約1万5000人が仮設施設での避難生活を余儀なくされているという。
ロイターによると、4日の交戦以来、両国代表は互いに非難しあう内容の書簡を国連へ送っている。潘国連事務総長は衝突について7日、「非常に懸念している」と述べ、両国に停戦合意を結ぶよう呼びかけた。
また7日に米ニューヨークで開かれた国連安保理では、両国の国境間戦闘について、東南アジア諸国連合(ASEAN)は仲介を見送るとしながらも、「展開によってはさらに協議する」と発表した。
外交摩擦が引き金となって始まった両軍の国境未確定地域での戦闘では、交戦地域近くに建つヒンズー教寺院で世界遺産にも認定されている「プレアビヒア」にも着弾による損傷を与えている。現地報道によると、遺跡の破損は両国の関係悪化材料になっているという。