今年10月、中国の300都市における土地競売の平均上乗せ率は1.4%に低下し、今年最低となった。北京、上海、深圳の3大都市では当局が土地を競売に出さず、地方の3・4級都市で競売にかけられた土地も、多くは地元の国有企業が最低売却価格で落札した。
土地競売の平均上乗せ率が低下 今年最低に
中国の不動産市場調査機関、中指研究院が発表した報告書によると、今年10月の土地競売の平均上乗せ率は1.4%に低下し、今年最低となった。
平均上乗せ率は低下傾向が続いており、9月には全国300都市で6.9%と、8月を下回っていた。
中国経済メディア「第一財経」は11月1日、当局が8月28日に打ち出した新政策が、土地競売市場の転換点になったと報じた。
新政策によって、住宅の先行販売や住宅ローンを通じた販売代金の回収時期が遅れ、不動産開発業者の資金が長期間拘束されるようになった。そのため、開発業者は資金調達コストや開発期間、販売代金の回収時期を改めて計算し、土地の取得価格が将来の住宅販売収入に見合うかどうか、これまで以上に慎重に判断する必要に迫られている。
中指研究院のデータによると、今年1~10月の不動産開発大手100社による土地取得額は計6465億元で、前年同期比17.5%減少した。ただし、減少幅は1~9月時点より3ポイント縮小した。
一方、1~9月の土地取得額は計5785億元で、前年同期比20.5%減少し、減少幅は1~8月より2.7ポイント拡大していた。
土地取得額の上位3社は、華潤置地、保利発展、中国海外発展で、いずれも中共国務院の国有資産監督管理委員会が管轄する国有企業だ。土地取得では国有企業が主力となる一方、民間企業はより慎重な姿勢を取っている。
新政策が不動産企業の資金繰りを圧迫
8月28日、中共住宅と都市農村建設部、自然資源部、国家金融監督管理総局は共同で「商品住宅販売制度の改善に関する通知」を発表した。
新政策では、新たに土地使用権が譲渡される土地で建設する分譲住宅について、完成後の販売を優先するよう定めた。
建設中の住宅を販売する先行販売制度は全面的に廃止されていないものの、先行販売を行う場合も、建物の主要構造部分の工事が最上階まで完了してからでなければ販売できなくなった。
これについて、中国経済紙「証券時報」は業界専門家の分析を引用し、新政策によって先行販売による資金調達ができなくなり、不動産開発業者は従来のように住宅の販売収入を次の土地取得資金に充てることができなくなったと指摘した。
中指研究院も10月13日の分析で、新政策に基づく完成物件の販売では、資金回収までの期間が従来より1~2年長くなり、資金需要がピークに達する時点では、従来の先行販売方式に比べて約2~3倍の資金が必要になると指摘した。
従来の開発手順は「土地取得→着工→先行販売」だったが、新政策の下では「土地取得→着工→建物の主要構造部分の完成→先行販売→竣工・検査完了→代金回収」となり、新たに2つの工程が加わる。
こうした変更によって、不動産開発業者は開発から資金回収までの計画を見直さざるを得なくなった。完成物件の販売では、建物が完成してからでなければ住宅を販売できず、販売代金も回収できない。
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