【大紀元日本7月19日】南シナ海の主権争いで、中国はベトナムに武力行使するとロシア経済紙が報じたが、一方ロシアはこの問題について、ベトナムに共同開発契約や軍事援助するなどの動きを見せており、中国の孤立化も目立ち始めている。
中国はベトナムに対し、国民の指示を獲得するために武力を伴う強硬手段を取るだろうと、最近ロシア経済紙ベドモスチが報じた。
両国が第3国の会社に対し、南シナ海の海底に眠る豊富な天然資源の調査を促す間、ロシアの世界最大天然ガス生産供給会社・ガスプロムは、ベトナム政府と中国とのあいだで論議されている海域での資源開発を契約した。また同時に軍事援助も約束し、ベトナム軍はロシア軍のSu-30最新戦闘機や護衛艦、対艦ミサイルなどを輸入した。さらにロシアは最近、中国の領土争いの相手国であるインドに対しても武器を供給した。
またロシアは今年、アメリカ海軍主催のハワイ周辺での海域軍事合同演習(RIMPAC)にも参加している。ロシア経済紙ベドモスチはこれについて「ロシアにとって中国は、ベトナムやインド、アメリカよりも脅威であると認識している」と記している。
また同紙は、ロシアの手が論争地域・海域に広まったとしても、「中国政府は共産党の力を誇示するために、ベトナムに戦いを仕掛ける可能性は大いにある」とし、「中国の為政者は社会的安定性をもっとも懸念している」と分析した。
南シナ海の領海主権をめぐる問題について、中国の動きは孤立化している。29隻の中国漁船と3000トンクラスの大型補給船1隻が、複数の国で主権が議論されている南沙諸島に15日に到着し、滞在している。
(翻訳編集・佐渡 道世)