中国GDP成長率4.4%予測 半導体好調も内需低迷 IMFが資本配分の偏り指摘

2026/10/07 更新: 2026/10/07

調査によると、中国の2026年第3四半期のGDP成長率は4.4%になると予想され、年間目標の下限を下回る見通しだ。半導体やAIなど成長分野が伸びる一方、内需関連産業が低迷する「K字型」の二極化も進んでいる。国際通貨基金(IMF)が新たに発表した書籍では、中国経済について、資本配分の偏りが生産性の伸びを抑えていると分析した。

日経中文網が10月6日に報じた調査では、中国の第3四半期GDP成長率について、エコノミスト28人の予測平均は4.4%だった。第2四半期の4.3%をわずかに上回るものの、中国共産党(中共)が掲げる年間目標4.5~5.0%の下限を2四半期連続で下回る見通しだ。

今回の調査では、2026年通年の経済成長率予測の平均は4.6%で、3か月前の調査と変わらなかった。多くのエコノミストは、中共が財政支出の拡大や金融緩和によって、年間目標の下限である4.5%を確保するとみている。

報道は、英資産運用会社ベイリー・ギフォードのグローバル債券部門責任者サリー・グレイグ氏の見方を紹介した。グレイグ氏は、7~9月の中国では「内需が予想以上に減速した」と指摘した。8月の社会消費品小売総額は前年同月比0.4%増となり、7月の0.6%増から伸びが鈍化した。家電などを対象とする買い替え促進策の効果も弱まっているという。

INGの中国担当チーフエコノミスト、ソン・リン氏は、不動産市場の低迷が消費や投資意欲を冷え込ませ、景気の最大の下押し要因になっていると指摘した。住宅在庫も依然として高水準にあり、不動産投資の回復には時間がかかるとの見方を示した。

みずほ銀行(中国)の伊藤秀樹主任エコノミストは、追加の景気刺激策がなければ、中国の2026年通年の経済成長率は4.3%にとどまると予測した。

調査では、半導体やAIなどハイテク産業が成長する一方、他の産業との格差がさらに広がる可能性も指摘された。多くのエコノミストがK字型の経済分化と雇用への圧力を挙げている。

中共の公式統計にも、業種間の明暗が鮮明に表れている。半導体企業の純利益が7.2倍に膨らむ一方、内需関連業種では業績が悪化している。

中国の家電メーカー7社の2026年1~6月期決算では、4社が減益となった。エアコンや冷蔵庫の需要が落ち込み、各社が価格競争を強めている。

中共は家電の買い替えに補助金を出しているが、北京の調査会社AVCのデータによると、中国の家電小売市場は2025年7~9月期から前年同期比で減少に転じた。2026年4~6月期まで4四半期連続でマイナス成長が続いている。

一方、IMFアジア太平洋局長のクリシュナ・スリニバサン氏らが新著『中国の新たな経済成長モデルに向けて』は、中国で企業や産業の間で資本配分の偏りが広がり、生産性の伸びを抑えていると分析した。生産性の高い新興企業や民間企業も、近年は成長が鈍化している。

IMFは、AIなどの新技術は生産性を高める可能性がある一方、公平な競争環境や企業の活力も重要だと指摘した。当局には今後、経済資源の配分を改善し、新たな成長分野が育つ環境を整える必要があるとしている。

またIMFは、今後数年間の主要課題として、投資主導から消費主導への経済構造の転換を挙げた。同時に、地方政府による過度な歳出削減を避けながら、財政の持続可能性を確保する必要があるとした。

非効率な投資に充てている財政資源を社会保障へ振り向ければ、家計の将来不安を和らげ、過度な貯蓄を減らして消費を促すことができる。

IMFは、消費を促すには、まず将来への不安を和らげる必要があると指摘した。特に農村部の医療や社会保障への支出を増やすよう求めている。こうした分野への支出を重点的に増やせば、農村住民の貯蓄率を大きく引き下げられるとしている。

都市部では戸籍制度改革の加速も必要だとしている。IMFの研究によると、都市戸籍を持たない流動人口は社会保障を十分に受けにくく、その分、貯蓄に回す傾向が強い。

任義
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