【大紀元日本9月8日】「強制臓器狩りに反対する医師協会(DAFOH)」が主催した、臓器奪取に関する国際会議が、スコットランドの最大都市グラスゴーで開かれた。会議では、同都市の姉妹都市である中国大連の闇市場で、囚人から奪った腎臓・肝臓などの臓器が、世界中から訪れた富裕層の観光客向けに販売されているとの調査報告書が発表され、地元医師ら参加者は驚きを隠せない。
この会議では、中国国内で不当逮捕された約6万5000人の法輪功学習者が、この臓器ビジネスの犠牲になったとの調査報告書が発表された。また大連市には、世界中の富裕層の観光客を呼び込むために、肝臓・腎臓移植ビジネスを宣伝・販売する闇市場が存在するとの指摘もあった。
「臓器奪取は大連で広まっている」と、会議に参加したグラスゴー在住の中国人権活動家ユウユ・ウィリアムソン氏(Yuyu Williamson)は指摘し、臓器売買は中国で違法とされているが、過去10年間、大連の闇市場で「繁盛している商売」だと証言した。
ウィリアムソン氏は、大連市では肝臓と腎臓の販売を宣伝する広告をしばしば見かけると述べ、市内の複数の病院では臓器移植を促進する露骨な宣伝を掲示しているという。また、大連市警察局はかつて、市の第三病院の協力の下である男性を冷凍して臓器を摘出したことがあると明らかにした。
「中国の臓器奪取の大部分の被害者は、不法に逮捕された法輪功学習者であり、今年6月には30人の学習者が逮捕され、殺された可能性がある」と、この会議に出席したカナダの著名人権派弁護士デービッド・マタス氏は指摘した。
マタス氏とカナダ外務省前アジア大洋州局長デービッド・キルガー氏は2006年、中国での臓器移植に関する組織犯罪の調査書
デービッド・マタス氏とデービッド・キルガー氏の著書『Bloody Harvest, The killing of Falun Gong for their organs』(血まみれの臓器摘出)
「中国当局の法輪功学習者への臓器狩りに関する独立調査報告書」を発表した。その後、同報告書を元にした『Bloody Harvest, The killing of Falun Gong for their organs』(血まみれの臓器摘出)が2009年11月にカナダで出版された。
両氏の調査によると、中国大陸では、1999年の法輪功弾圧前まで肝臓移植施設は22カ所しかなかったが、弾圧が始まってから2006年には506カ所に激増したという。腎臓移植施設も2001年には106カ所だったのが、2005年には368カ所に増加した。
また、2000年から2005年まで中国で4万1500回の臓器移植手術が行なわれており、臓器の供給源について、「唯一の合理的な解釈は、監禁された法輪功学習者である」と両氏は主張している。
さらに、大量の証拠を根拠に、法輪功学習者は生きたまま臓器奪取されていると指摘。「移植用臓器はそのほとんどが死刑囚からのものだと中国政府は主張しているが、実際には、大勢の法輪功学習者が(臓器奪取の)犠牲者となっている」と両氏は結論付けた。
グラスゴー市議会スポークスマンは各発表を受けて、「違法な臓器狩り行為は極めて遺憾である」と述べた。2008年、グラスゴー市長は大連市を訪問した際、人権問題について提起していたという。
「臓器狩り」の事実の有無について、在英中国大使館は回答を拒否している。
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