「709弁護士一斉拘束事件」で服役中の人権弁護士・王全璋氏はこのほど、妻の李文足氏に手紙を送り、釈放後、出身地である山東省への帰郷を望むと書かれていた。妻は、当局の脅迫により、家族が住む北京を離れ、地方で監視下に置かれてしまうと懸念している。王弁護士は4月5日に釈放される見通しだ。
王全璋氏は中国の著名な人権派弁護士。 法輪功迫害や土地収用事件など、多くの人権侵害の案件を担当してきた。2015年7月9日、弁護士大量拘束事件で逮捕されて以来、1000日以上も拘束されている。逮捕から3年後の2018年2月、「国家権力転覆罪」で当局に起訴された。2019年1月28日には天津第二高等裁判所で開かれた裁判で、4年半の有期刑が下った。
3月24日、李文足氏は王全璋氏の手紙の一部をソーシャルサイトに公開した。 手紙には「出所したら、追われることも探されることもなく、以前の暮らしがしたい」「北京を離れて、子どもたちを安定した暮らしのなかで育て、目に見えない圧力に遭ったり嫌がらせを受けたりして欲しくない」と書かれていた。
また、王全璋氏によると、当局から「規定」に基づき、自身の戸籍所在地である山東省には戻れると説明を受けているという。
李氏はツイッターで、このような「規定」は誰が言ったのかと疑問視した。
李氏は大紀元の取材に応じた。「手紙では、彼が私たちと一緒に暮らしたいとしつつも、山東省に戻りたいと言っている。明らかに(当局の)の脅迫を受けた。当局は引き続き彼を監視しようとしている」と答えた。
(取材・洪寧、張頓/翻訳編集・佐渡道世)
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