中国人権派弁護士、国家転覆罪で3年の実刑判決 かつて「709事件」を支援

2021/12/15 更新: 2021/12/15

広西チワン族自治区玉林市中級人民法院(地方裁判所に相当)は14日、2年以上拘束されていた人権派弁護士陳家鴻氏に、国家政権転覆扇動罪で懲役3年の有罪判決を言い渡した。米国営放送ラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

陳氏は拘置所でオンラインを通して裁判の一部始終を傍聴し、代理人弁護士も出廷していなかった。

陳氏は南寧市の「百挙鳴法律事務所」の弁護士で、多くの人権侵害事件の被害者を支援し、2015年の709人権派弁護士一斉拘束事件で逮捕された弁護士・王全璋氏、余文生氏らをサポートした。

2017年、陳氏は拘置所で怪死した農民の事件で原告側の代理人を引き受けたが、警察関係者に銃を突きつけられ脅された。その後、南寧市司法当局は、経済案件で弁護士としての役割を十分に果たさなかったとして、同氏に6カ月の免許停止処分を下した。

2019年4月29日、公安当局は陳氏を逮捕した。

陳氏の代理人である盧思位・弁護士は、「彼の発言は時に少し過激だったかもしれないが、実質的な脅威にはならず、国家政権転覆扇動罪には当たらない」と当局の判決を批判した。

陳氏とその代理人弁護士が欠席するなかで行われた裁判について、盧弁護士は、手続き上の問題が生じると指摘した。

陳氏はすでに2年8カ月間拘置所に収容されているため、来年4月に刑期を終える予定である。

支援者らによると、陳氏は刑務所(拘置所)で集団暴行を受けたと訴えた。

(翻訳編集・叶子静)