中国共産党はロシアの制裁逃れを支援していないか…米議員、調査要求法案提出

2022/03/10 更新: 2022/03/10

米下院議員らは7日、ウクライナ侵攻に対する米国の対露制裁をめぐり、中国共産党がロシアの制裁逃れを手助けしていないか調査するよう求める法案を発表した。国際社会が一致団結し制裁措置を発動するなか、「ロシア寄り」の姿勢を取る中国共産党に圧力をかける。

法案は、エリッサ・スロットキン議員とヤング・キム議員が共同提出した。ロシアの制裁逃れを中国共産党やその関連団体が支援したかどうかを調査し、また中国の支援を阻止する戦略について議会に報告書を提出するようブリンケン国務長官などに求めている。

キム氏は法案成立により「ロシアの米制裁逃れを支援するいかなる努力も容認されず、厳しい代償を払うことになる」という強力なメッセージを中国共産党に送ることができると強調した。

2014年のロシアによるクリミア半島併合後、米欧諸国の対露制裁の影響に対抗して中国共産党はロシアを支援してきた。米国務省は2020年の報告書で「(14年以降)中国共産党はロシアとの二国間貿易において米ドルよりも中国元とロシアルーブルの使用を増やし、米国主導の金融制裁から両国を守るよう協力していた」と指摘した。

中国税関総署のデータによると、昨年の中露貿易総額は前年比35.9%増加し過去最高の1469億ドルとなった。北京冬季五輪開幕日に行われた中露首脳会談で中国側は、2024年までに年間貿易額を2500億ドルまで引き上げると協力関係の深化を強調した。

また、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった2月24日、中国の税関当局はロシアからの小麦の輸入を拡大すると発表。8日の独仏中3カ国首脳によるオンライン会談では、中国は欧米各国のロシア制裁に反対する姿勢を改めて表明した。

レモンド米商務長官は8日、米国がロシアに対して打ち出した先端技術の輸出規制に協力しない中国企業は、「実質的に閉鎖」される可能性があると警告した。

米国をはじめ国際関係担当。
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