米国のケビン・マッカーシー下院議長は1月24日、「米国と中国共産党の間の戦略的競争に関する特別委員会」に13人の共和党議員を選出した。「国家的な脅威を事前に察知」することに焦点を当て、超党派で強硬な対中姿勢を強める。

委員は多様な背景を持ち、独自の専門知識を駆使して中国共産党に立ち向かう。マイク・ギャラガー委員長は「中国特別委には、我が国が誇る優秀で最高な人材が必要だ。マッカーシー議長が指名したチームには、まさにそのような人材が集結している」とエポックタイムズの取材に答えた。

中国特別委に指名された共和党議員には 、ギャラガー氏を筆頭にジム・バンクス議員、アンディ・バー議員、ニール・ダン議員、カルロス・ギメネス議員、アシュリー・ヒンソン議員、ダスティ・ジョンソン議員、ダリン・ラフード議員、ブレイン・ルートケマイヤー議員、ジョン・ムーレーナ議員、ダン・ニューハウス議員、ミシェル・スチール議員、ロブ・ウィットマン議員が名を連ねる。

民主党は今週にもメンバー案のリストを発表する予定だ。民主党員は最大7人で構成され、国益を守るための超党派の取り組みに一役買うことが期待される。

ギャラガー氏は、「有意義なメンバーを特別委員会に迎えることができた。同様に、この重要な任務について民主党と協力することを楽しみにしている」と意気込みを見せた。

米国は「中国共産党に責任を負わせる」

米連邦議会下院は1月10日、中共特別委を365対65の賛成多数で創設を決めた。同委員会は立法権を持たないが、中国問題を集中的に扱い、安全保障や経済など対中国政策を議会に提言する。

ギャラガー氏によれば、同委員会は民主主義を踏みにじる中国共産党と中国人を明白に区別するため、委員会名に「中国共産党」を入れたという。

中国特別委の共和党メンバーに選出されたアンディ・バー議員は「中国共産党との世代間競争に打ち勝つには、包括的な政策変更が必要だ」とエポックタイムズの姉妹メディア「新唐人テレビ」に語った。

「中国の脅威は経済と軍事の両面で現実のものとなっている。だから、議会の両陣営の専門知識を結集した、学際的で管轄を超えた特別委員会が求められている」

対中競争が激化する中、米国では超党派で中国共産党の活動に懸念が高まっている。委員会の各議員はそれぞれ中国の知的財産権侵害や台湾、人権といった問題の対応策を打ち出す狙いだ。

ギャラガー氏は米国の国家安全保障を脅かす中国共産党との結びつきは、同国の未来に重大な影響を及ぼすと言明。米ウォルト・ディズニーと米プロバスケットボール協会（NBA）の経営陣を喚問し、中国共産党政権との関係を証言するよう求めると述べた。

バー氏は米国知的財産が中国当局に不正に流出することを防ぐことが最大の関心事であるとしている。

「中国共産党による知的財産窃盗と技術移転の強要を阻止し、米国における悪質な中国共産党の外資を阻止するために米国のセーフガードを強化する。また、米国の投資家が国家安全を脅かす中国共産党の軍事、監視、技術企業に知らず知らずのうちに融資しないよう取り組む」と声明で発表した。

カリフォルニア州のミシェル・スチール議員などは、中国共産党が新疆などで行っている人権弾圧の責任を追及する必要があると自身のホームページで明言した。

「中国共産党のおぞましい人権侵害や米国の知的財産の窃盗の責任を追及する。さらに米国のサプライチェーンを保護し、米国の貿易競争力を強化するため戦い続ける」「我々はもはや、中国共産党が世界中の自由主権国家に対して影響力を持ち、敵対心を強めるのを黙視するわけにはいかない」と述べた。