カナダ統計局の最新調査報告によると、学生ビザ保持者の4分の1近くが、入学許可を得た後、カナダの公立中等教育機関に入学していない。
ここ数週間、カナダは急増する留学生数と、それがカナダの学校、労働市場、そして広くカナダ人の生活に与える影響について、見直しを行った。
統計局が以前行った調査によると、連邦政府が発給した学生ビザの数は、実際にカナダに来て公立の中等教育機関(公費で運営されている学校)に通う学生の数よりも20〜30%ほど多かったという。
中国系カナダ人研究員のユジン・チェ氏とフェン・ホウ氏が行った研究では、2019年に約71万7千人の学生ビザが発行され、そのうち約24%(17万2千人)が学校に入学しなかったことを示した。
データシステムを確認したところ、教育機関に入学していないビザ保持者のうち、54.5%(約9万3800人)がカナダで他の活動に従事していた。
入学しなかった学生はどんな活動を?
データでは、教育機関に在籍していない就学ビザ保持者の約3分の1が、他のビザ(主に就労ビザ)も保持し、フルタイムで働いている。これは、両ビザを同時に申請して、資格を満たしたことが考えられる。例えば、一部のインターンプログラムでは、学生が自分の研究分野に応用可能な実務から職業経験を得ることが認められている。
しかし、データから見れば、こうしたインターンシップ・プログラムは、特定の業種で働く学生ビザ保持者の多さを説明できない。学校に入学せずに働く留学ビザ保持者の70.3%は、多くのパートタイム労働者を必要とする業種、頻繁にアルバイトを募集する職種やスキルの職種に従事している。そのトップ3位は、飲食・接客(31.2%)、卸売・小売(22%)、ビジネス・建設・その他サポートサービス(17.1%)だった。
これは、学生がパートタイムで働いている可能性が高いことを示している。これらの学生は、就労ビザを取得してインターンシップ・プログラムの下でフルタイム(1週間20時間)で働くのではない。代わりに、学生ビザで与えられている権利(ほとんどの学生ビザでは、学期ごとに週20時間までの就労が認められている)を利用して、パートタイムで働いている可能性もある。
しかし、私立教育機関に在籍する学生のうち、学生ビザが発給される可能性のある学生の数に関するデータがないなど、この調査には欠点もある。
いずれにせよ、統計局は、カレッジや大学に登録されていない学生の流入は、これらの学生が頻繁に訪れる州(特にブリティッシュコロンビア州とオンタリオ州)の住宅に過度の圧力をかける可能性があると推論した。特に、これらの登録していない学生は、学内宿泊施設の利用資格がないため、キャンパス外で宿泊施設と食事を探さなければならないことを考えると、その影響は大きいだろう。
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