カナダ国連特使のレスリー・ノートン氏は23日、国連人権理事会の普遍的・定期的審査(UPR)で中国共産党が法輪功学習者を迫害し、その他のさまざまな人権弾圧を行っていると非難した。
UPRは2006年の国連人権理事会の創設に伴って新たに作られた制度であり、約4年半に一度のサイクルで行われている。
ジュネーブで開かれた国連人権理事会は中国共産党による新疆ウイグル自治区や香港、法輪功学習者への人権弾圧について審査を実施した。その中でノートン氏は同党に対して「人権擁護者、少数民族、法輪功学習者を標的としたあらゆる形態の迫害を終わらせる」よう訴えた。
法輪功は法輪大法とも呼ばれ、「真・善・忍」の理念に則して心身を鍛える精神修養法だ。しかし、その圧倒的な人気を脅威とみなした当時の中国国家主席・江沢民が弾圧を決行して以来、中国本土で学習者は拷問や性的虐待を受け、生きたまま臓器を収奪する「臓器狩り」で殺害されている。
ノートン氏はその他、党による中国の人権擁護者に対する越境弾圧が増加していると懸念を示した。
中国共産党による臓器狩り
中国共産党による臓器狩りは、カナダの人権弁護士デービッド・マタス氏と同国アジア太平洋地域担当大臣を務めた故デービッド・キルガー氏による2006年の調査報告書で明らかになった。
2019年に英国で開かれた国際人道犯罪を裁量する「中国民衆法廷」も、「中国では長年にわたり強制的な臓器摘出が相当な規模で行われている」との結論を下した。主な臓器の供給源は法輪功学習者だとしている。
国連人権理事会に出席したフランスのNGO「CAP LC」のティエリー・バレ会長も「中国では生きていてる人々からの強制臓器摘出が行われており、法輪功学習者がその主な供給源になっている可能性がある」と発言した。
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