岩国市議会で太陽光発電と風力発電の質疑…水質汚染の不安を提起

2024/04/16 更新: 2024/04/16

中国共産党の背景をもつ電力会社、上海電力。同社が管理するメガソーラーを設ける岩国市では3月の市議会で、この太陽光発電事業をめぐる質疑があった。かねて同事業の独自調査を続ける石本崇議員は、水質汚染の不安が住民からあがっていると訴えた。市は有害物質の検出はなかったとしつつ、今後も不安払拭に努めると述べた。

太陽光発電に関しては、宮町地区に設置された上海電力のメガソーラー発電所が敷地面積約212ヘクタール、林地開発面積約117ヘクタールに及ぶ大規模なものだと指摘。この開発により開発区域の下流域の水質に影響が出る可能性や、農業用水の不足などの懸念が地元住民から寄せられているという。

大紀元の調べでは、同市山間部に設置される24万枚もの太陽光パネルの調達先は、新疆ウイグル自治区の強制労働に関わり米国から取引制限されている中国メーカー「トリナ・ソーラー」であることがわかっている。

山口県岩国市美和町の山間部に建設中の、中国・上海電力によるメガソーラー計画に反対の意を示す看板(石本崇議員提供)

市の担当者は、事業者による水質検査では有害物質は検出されなかったこと、今後も協定の遵守を求め地域に寄り添った対応に努めると答弁した。また、パネル約24万枚の廃棄方法については、事業者から固定買取価格制度終了の10年前から廃棄のための積み立てを開始するとの回答があったことを明らかにした。

議会では風力発電事業「西中国ウインドファーム」に関しても取り上げられた。同事業は岩国市美和町と島根県吉賀町にまたがる山間部に最大出力14.1万kW、最大33基の風力発電設備を設置する計画だ。

石本議員は、計画地周辺が豊かな自然や貴重な動植物の生息地であることを指摘。大規模な自然破壊につながることへの懸念を示し、市の見解をただした。これに対し市の担当者は、環境影響評価の手続きを通して市民の安全・安心のために意見を伝えるとともに、関係自治体と連携し事業の動向を注視すると答弁した。

石本議員は再生可能エネルギーの重要性は認めつつも、地域の自然環境や住民の暮らしとの調和が何より大切だと訴え、慎重な対応を要望した。

再エネ事業における風力発電・太陽光パネル(モジュール)の世界シェアは中国メーカーが圧倒的なシェアとなっている。太陽光はウエハー、電池セル、モジュール、それぞれ8割以上が、風力発電はタービンが5割、ブレードは7割が中国製だ。

最近火災事案が相次ぐ太陽光パネルだが、中国依存リスクや消火の困難など問題は山積のままだ。このほど岸田文雄首相の訪米でも、気候変動対策とクリーンエネルギー分野における日米協力の拡大が合意の一つとなった。日米政府の動向には引き続き注目だ。

大紀元日本 STAFF
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