カナダ、ヨーグルトへのビタミンD添加を承認 全国的な不足問題に対応

2024/06/17 更新: 2024/06/17

カナダ保健省は、ヨーグルトとケフィアにビタミンDを添加することを承認する。長い冬の間の日照不足によるビタミンDの全国的な不足に対処するためである。

最初にこのニュースを報じた「ブラックロックス・リポーター」はヨーグルトとケフィアのビタミンDに関する販売許可を引用した。「ビタミンDは骨の健康に非常に重要であるが、多くのカナダ人は十分に摂取できていないとしている」と伝えた。

カナダ健康調査のデータによれば、カナダ人の約5人に1人がビタミンD不足である。カナダ保健省は、ビタミンDは体がカルシウムを吸収し、骨や歯を強く保つのを助ける役割を果たすと述べている。

通知では、ヨーグルトやケフィアは骨の健康に重要なカルシウムを含む乳製品であるため、製造業者が自主的にビタミンDを添加することを許可するとしている。

製造者の対応

通知によると、主要な乳製品メーカーであるダノン、ゼネラル・ミルズ、ラクタリスは、製品の50%から75%にビタミンDを添加する計画である。

ビタミンDはすでに牛乳やマーガリンに添加されており、2022年7月には山羊乳への追加も承認されている。しかし、保健大臣のマーク・ホランド氏は、現在の食事だけで十分なビタミンDを摂取するのは依然として難しいと指摘している。

通知によれば、100グラムのプレーンヨーグルトに対して5マイクログラムのビタミンDを含むことが許可されている。これは1日の推奨摂取量の25%に相当する。フルーツやフレーバー付きのヨーグルトとケフィアには、100グラムあたり3.8マイクログラムから5マイクログラムのビタミンDを含めることができる。

ケフィア製品の消費が増加しているため、ビタミンDの含有量は比較的低く設定されている。普通のケフィアは100ミリリットルあたり2.7マイクログラムのビタミンDを含むことができ、フルーツやフレーバー付きのケフィアには、100ミリリットルあたり2.3マイクログラムから2.7マイクログラムのビタミンDを含めることが許可されている。

将来的な植物由来製品への拡大

通知では、将来的に強化規制が更新される際には、植物由来の代替品にビタミンDや他の重要な微量栄養素を強化することをカナダ保健省は検討していると述べている。この措置は、カナダ人が推奨されるビタミンDの摂取量を達成することを目的としている。

「将来、栄養強化規制が近代化された際、カナダ保健省は、乳製品ベースのヨーグルトやケフィアの植物由来代替品に、乳製品ベースのヨーグルトに含まれる重要な微量栄養素すべて(ビタミンDも含む)の栄養強化を可能にすることを検討する」と通知には記されている。

カナダ統計局が2023年11月に発表したデータによると、カナダ人の約66%がビタミンDを十分に摂取している一方、26%は不足しており、8%は深刻に不足しているとされている。

報告書によれば、3~11歳の子どもの67%はビタミンDのレベルが十分であったが、年齢が上がるにつれてレベルは低下し12~19歳の青少年は53%が最適な健康状態を保つのに十分なビタミンDレベルを有していた。

また、毎日ヨーグルトを食べる成人は、食べない成人よりもビタミンDのレベルが高いという研究結果があり、これは83%対78%である。同様に、毎日牛乳を飲む成人は、飲まない成人よりもビタミンDのレベルが高く、85%対81%である。

この新規制の施行により、カナダはビタミンD不足問題に積極的に取り組む姿勢を示している。ヨーグルトやケフィアなどの一般的な乳製品にビタミンDを追加することで、特に長い冬の間に国民の栄養需要をよりよく満たすことを目指している。

カナダ大紀元の記者。
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