コメの流通を円滑にするために、政府の備蓄米の入札が10日から始まる。コメは、3月下旬以降にスーパーなどの店頭に並ぶ見通しだ。
コメの価格高騰が続く中、農林水産省は、コメの流通を円滑にするために、備蓄米21万トンを2回の入札を通じ、市場に放出することにしている。また、放出される備蓄米には、はえぬき、ひとめぼれ、あきたこまちなど41品種が含まれる。
初回の入札は、10日から始まり、去年と一昨年に入札された15万トンが対象となる。入札には「JA全農」など一定の条件を満たした集荷業者の参加が見込まれており、10日午前10時に締め切られた後、落札されなかったコメがある場合には11日も入札が行われる。
今年の1月24日に開かれた記者会見で、江藤拓農林水産大臣は、備蓄米を放出し、JAなどの集荷業者に販売する方針を表明した。江藤氏は、コメの需要状況について「決して健全な状況だとは思っていない」と発言し、市場への供給促進のために、備蓄米の放出を決定した。
江藤農水相は、3月7日に行われた記者会見で、消費者が米の入手に不安を覚え、今年の新米について、買い急ぐ動きがみられることに対して問われた際「生産量は18万トン余計に作っている。在庫も合わせると100万トン以上の余裕がある」と述べた。
また加えて「昨年の生産量と今の民間在庫量を合わせれば、そんなに買い急がなければいけない状況ではないことは、あらゆる機会で、消費者の皆様にお伝えしなければならない」と発言した。
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