米LAでマドゥロ氏拘束祝う集会に催涙スプレー噴射 中共領事館の警備員を逮捕

2026/01/06 更新: 2026/01/06

1月4日、米ロサンゼルスにおいて、在米華人らが中国共産党(中共)駐ロサンゼルス領事館前で集会を開催し、米軍がベネズエラのマドゥロ大統領を拘束したことを祝賀した。

しかし、集会中に領事館が雇用したとされる民間警備員1人が参加者に対し催涙スプレーを噴射する事件が発生し、少なくとも8人が負傷、うち3人が救急搬送され病院で経過観察を受けた。加害行為を行った警備員は、現地警察によってその場で逮捕された。

事件の経緯

1月3日未明、アメリカ軍が精鋭部隊を投入し、ベネズエラのマドゥロ大統領とその妻を一挙に拘束したとの報が伝えられ、国際社会に衝撃が走った。長年、権威主義体制の圧迫を受けてきた人々の間では、各地で祝賀の動きが広がり、中共の統治下で抑圧を受けてきた華人社会にも大きな励みとなった。

こうした流れを受け、同日午後、中国民主党系の複数団体が中共駐ロサンゼルス領事館前に集まり、「中共という全体主義政権も一日も早く崩壊してほしい」との願いを込めた集会を行った。

しかし、現場で撮影された動画や、主催者であるアメリカ在住の著名な人権活動家・界立建氏ら当事者の証言によると、集会が終盤に差しかかった際、男性警備員が、参加者に向けて催涙スプレーを噴射したという。

この攻撃により8人が負傷し、うち3人は症状が重く、病院に搬送された。集会参加者によれば、警備員は噴射後も参加者を追い回したとされる。

1月4日、中国民主党の複数の組織がロサンゼルスの中国共産党領事館前で集会を行い、参加者のうち複数人が、中国領事館が雇用した警備員によって催涙スプレーを噴射された。写真は、警備員が集会参加者に向けて催涙スプレーを噴射している様子 (主催者提供)
1月4日、中国民主党の複数の組織がロサンゼルスの中国共産党領事館前で集会を行い、参加者のうち複数人が、中国領事館が雇用した警備員によって催涙スプレーを噴射された。写真は、警備員が集会参加者に向けて催涙スプレーを噴射している様子 (主催者提供)

警備員を逮捕

警察当局によると、4日午後2時ごろに通報を受け現場に出動し、カリフォルニア州刑法「催涙スプレーの違法使用」に基づき、男性警備員1人を逮捕した。同法は、催涙装置の不法所持または不法使用を禁じており、違反した場合、罰金または禁錮刑を科す可能性がある。

集会の主催者側は、警察の迅速な対応に謝意を示すとともに、今後、民事・刑事の両面で責任追及を行う方針を明らかにした。

被害者側の弁護士は「集会は公共の場所で平和的に行われており、参加者が警備員に対して脅威を与えた事実はない。警備員には法執行権限がなく、今回の行為は明白な越権行為だ」との見解を示した。

被害者「心理的な傷の方が大きい」

被害者の一人である劉敏さんは、スプレーを浴びた後、目の激しい灼熱感や呼吸困難などの症状が続いたと語り、「身体的被害以上に心理的なダメージの方が深刻だ」と強調した。また、別の被害者である陳寧さんは、警備員に追いかけられ、再度催涙スプレーを噴射された恐怖の瞬間を詳細に証言している。

集会参加者の楽在霖さんは、「中共が海外で反体制派や抗議者に対し越境的な弾圧を行ってきた事例は枚挙にいとまがない。今回の事件は、その最新の例だ」と指摘した。

ロサンゼルスの民主化運動関係者によると、ここ数年、領事館前での抗議活動では、突然民間警備員が現れたり、放水による威嚇・排除が行われたりするなど、身体的・精神的な圧力が繰り返されてきたという。集会者らは、これらの行為は中共領事館による「変則的な抗議封じ」だとみている。

催涙スプレーを受けた被害者の一人 (主催者提供)
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