論評
地政学的な不満が高まる時期には、国家はしばしば戦略を過度に修正する誘惑に駆られる。現在、一部の西側同盟国では、政治情勢の不安定さや政策の優先順位の変化、あるいは信頼性への疑念から米国に対する失望が広がる中、魅力的だが危険な考えが広まり始めている。すなわち、「ワシントンを頼れないのであれば、北京を頼ればよいのではないか」という発想である。
その論理は単純であるがゆえに魅力的に映る。中国は巨大で、豊かであり、世界のサプライチェーンに深く組み込まれている。中国は貿易や投資、そして「安定」を約束する。しかし、この考え方は単に間違っているだけではない。罠でもある。
米国の信頼性が低下したからといって、中国の信頼性が高まるわけではない。また、中国が戦略的競争相手でなくなるわけでもない。純粋に経済的な観点から見ても、北京との関係をさらに深めることが安全なリスク分散策になるという考えは、近年の歴史を大きく読み違えている。
西側諸国は、かつてすでに同じ道を歩んだ。1990年代から2000年代初頭にかけて、欧州をはじめとする米国のパートナー諸国は、台頭する経済大国として中国を積極的に受け入れた。当時は、貿易が北京を自由化し、相互依存が互いの自制を生み、中国の世界経済への統合が全体として安定化要因になると想定していたのである。
しかし、実際に起きたのはその反対だった。中国は西側諸国の開放性を利用して非対称的な依存関係を築き、重要技術を獲得し、地政学的な影響力を拡大した。
2010年代後半から2020年代初頭になると、かつて中国との経済統合を進めた西側諸国の多くが、中国の製造業、レアアース、医薬品、通信インフラへの依存から脱却しようと急ぐようになった。
その「警鐘」は決して分かりにくいものではなかった。サプライチェーンの脆弱性、威圧的な貿易慣行、そして中国の経済力がその権威主義的な政治体制と切り離せないものであるという現実である。
ワシントンへの不満を理由に、今になって同じ過ちを繰り返すことは、過去の教訓を忘れた愚行にほかならない。
「中国へ軸足を移す」という主張の根本的な誤りは、北京を中立的な経済主体とみなし、その信頼性を政治的野心とは切り離して評価できると考えている点にある。しかし、中国の経済関係は単なる取引ではなく、国家戦略の手段である。
北京が投資や融資を行い、貿易協定を締結する際には、常にそれを影響力へとつなげることを視野に入れている。オーストラリアからリトアニア、韓国に至るまで、多くの国がこの現実を身をもって経験してきた。
政治的な対立が生じれば、北京は市場へのアクセスや観光客の流れ、輸入規制などを圧力の手段として利用することをためらわない。これは例外的な行動ではない。中国の体制そのものが持つ特徴なのである。

北京のこれまでの行動は、中国がより安全な代替相手になり得るという考えを信用すべきでない最も明確な理由である。研究者らは、2010年2月から2022年3月までの間に、中国が政治的対立を理由として、不買運動や差別的な制限措置を実施、あるいは実施すると威嚇した事例を123件確認している。
韓国は2016年、米国のミサイル防衛システムの配備を受け入れた後、この現実を身をもって知ることになった。北京は韓国の複合企業ロッテを標的とし、安全検査を選別的に実施することで、中国国内にある同社店舗の大半を閉鎖に追い込んだ。ロッテは約18億ドルの損失を被り、最終的に中国市場から全面撤退せざるを得なくなった。この対立による韓国経済全体の損失は、推定73億ドルに上った。
オーストラリアも同様の苦境を経験した。2020年に新型コロナウイルスの起源について独立調査を求めた後、ワインなどの製品に最大218%の関税を課されたほか、さまざまな制限措置に直面した。
これに対し、米国は政治的な混乱を抱えながらも、法の支配、独立した司法、透明性のある規制手続きという枠組みの中で運営されている。ワシントンが同盟国を苛立たせることがあったとしても、北京にとって常態化しているような、標的を絞った経済的威圧を行うことはない。米国は時に予測困難かもしれないが、中国の体制は予測できるほど一貫して威圧的なのである。
さらに、中国が安定した代替先になるという考えは、中国経済そのものが抱える構造的な脆弱性を無視している。経済成長の鈍化――ここ数年はほぼ停滞状態にある可能性もある――、人口動態の悪化、債務の増大、そして政治統制の強化によって、「一帯一路」時代に描かれた華やかなイメージよりも、はるかに先行きの読みにくい環境が生まれている。
現在、中国への依存を深める西側諸国は、長期的な停滞に直面する経済と、政治的な目的のために市場へ介入する姿勢をますます強める指導部に、自らを縛り付けることになりかねない。それは信頼性を高める処方箋とは言えない。
さらに、そこにはより根本的な戦略上の矛盾がある。中国との経済関係強化を検討している西側諸国の多くは、同時に北京の軍事的野心、インド太平洋地域における強硬姿勢、そして国際秩序を作り変えようとする動きにも懸念を抱いている。
経済統合と地政学的な関係を切り離せると考えることは、過去30年間にわたる中国の国家戦略を無視することになる。経済的依存は紛争を防ぐ緩衝材ではない。それは利用され得る――そして実際に利用される――弱点なのである。
米国への不満から中国を選ぶことは、リスク分散にはならない。それは自らの交渉力を手放すことに等しい。短期的な利便性と引き換えに、長期的な脆弱性を抱え込むことになる。
そして、西側諸国がようやく近年になって修正し始めた過ちを、再び繰り返す危険がある。その過ちとは、北京との経済関係を、中国共産党の政治的野心から切り離すことができると考えることである。

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