中国 政権の痛い所を突いた?

「閉鎖路線に未来はない」中国官製紙が異例の主張 記事は削除

2026/08/28 更新: 2026/08/28

「国を閉ざして発展しようとしても未来はない」

一見、もっともな主張に聞こえる。ところが中国では、この言葉を掲載した共産党の機関紙の記事が、ネットで広がった後に削除された。いったい何が起きたのか。

記事を掲載したのは、湖北省共産党委員会の機関紙「湖北日報」だ。

記事は中国の改革開放を振り返りながら、「リスク防止」を理由に経済を縮こまらせたり、「絶対的な安全」を求めたりする考えを批判。「後退と閉鎖」に頼るべきではないと訴えた。

問題は、これが習近平政権の政策への批判とも読めることだ。

習政権は近年、「国家安全」を強く重視し、海外への依存を減らして国内経済を重視する政策を進めている。そのため、「閉鎖するな」「絶対的な安全を求めるな」という主張は、現在の路線に異を唱えたものではないかと受け止められた。

しかも湖北日報は民間紙ではなく、共産党自身の機関紙だ。「党の中から中央と違う声が出た」ように見えたことで、一気に政治的な意味を帯びた。

さらに記事には、李克強前首相が改革開放について語った際の「長江と黄河の水は逆流しない」という言葉も登場した。

台湾の国防安全研究院の沈明室研究員は、改革開放を掲げ、李氏の言葉まで引用したことで、習近平政権の現在の路線への批判と受け取られ、宣伝当局の「最も敏感な一線」に触れた可能性があると分析する。

記事や関連投稿はその後、相次いで削除された。

今回の記事が単なる宣伝部門のミスだったのか、それとも党内の異なる勢力が意図的に声を上げたのか。真相はまだ明らかになっていない。 

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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