トランプ氏 150億ドルの巨大製鉄所建設発表

2026/09/29 更新: 2026/09/29

トランプ米大統領は9月28日、大統領執務室で、ミネソタ州に本社を置くメサビ・メタリックスが、アイオワ州に150億ドルを投じて大規模な製鉄所を建設すると発表した。

ホワイトハウスによると、1960年代以降にアメリカで建設される初の大規模製鉄所で、アメリカ史上最大規模の製鉄所建設計画になるという。

製鉄所は2030年の稼働開始を予定している。第1段階の年間生産能力は750万トンで、その後の拡張により約1千万トンまで引き上げる計画だ。

同プロジェクトでは、原料調達から製鋼までを一貫して行う。メサビ・メタリックスは、ミネソタ州北部で25億ドルを投じて開発した新たな鉄鉱山から鉄鉱石を採掘し、ミシシッピ川の水運を使ってアイオワ州東部の製鉄所まで運ぶ。製鉄所では鉄鉱石と鉄スクラップを使い、電気炉で製鋼する。

ミネソタ州で新たな鉄鉱山が開発されるのは約50年ぶりとなる。

プロジェクトでは、アイオワ州で少なくとも1750人の恒久的な雇用を創出し、第1段階の建設期間中には5千~6千人の建設雇用を生み出す見通しだ。ミネソタ州の鉱山でも約350人の雇用が見込まれている。

発表式には、メサビ・メタリックスのジョー・ブローキング最高経営責任者、レワント・ルイア会長、プラシャント・ルイア取締役のほか、ラトニック商務長官、米輸出入銀行のジョン・ヨバノビッチ会長らが出席した。

メサビ・メタリックスは、インドの複合企業エッサール・グループの傘下にある。

鉱山と製鉄所の構想は約20年前にエッサール・グループが打ち出したが、その後、事業の遅れや資金難、破産手続きなどを経験した。鉄鉱石の採掘権も一時、州政府によって取り消され、競合するクリーブランド・クリフスに移された。

メサビ・メタリックスは2017年の再編後に事業を再開し、最近になって初期段階の採掘を始めた。ただ、現在確保している埋蔵量は約23年分の採掘に相当し、同社は残る採掘権を取り戻すため訴訟を進めている。

今回の投資は、トランプ政権が進める製造業の国内回帰やサプライチェーン強化を象徴する主要な成果の一つと位置づけられている。

トランプ氏は1期目政権時代に輸入鉄鋼へ追加関税を導入し、2025年には税率を50%に引き上げた。

鉄鋼業界団体は、こうした関税措置によって400億ドルを超える国内生産への投資が呼び込まれたとしている。

ホワイトハウスは、今回の製鉄所で生産される鉄鋼が、将来、アメリカの国防関連プロジェクトを支えることにもつながるとしている。

李言
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