中国 涙にだまされ、高齢者が次々と商品購入

「かわいそうな青年」はAIだった 中国で涙のAI詐欺

2026/10/27 更新: 2026/10/27

「3日間、何も食べていません。どうか助けてください」

画面の向こうで涙を流す青年。その姿を見て、思わず財布のひもを緩めた人たちがいた。

ところが、この青年、実は人間ではなかった。

中国の動画配信サービスで最近、人気を集めた「小海(シャオハイ)」という青年。苦しい生活を涙ながらに訴え、「商品を買って助けてほしい」と視聴者に呼びかけていた。

同情した中高年の女性たちは、豆乳の粉末や雑巾、翡翠のペンダントなどを次々と購入。なかには、心配のあまり遠くまで会いに行こうとした79歳の女性までいたという。

しかし、その正体はAIで作られた架空の人物だった。涙も悲しい身の上話も、視聴者の同情を誘うための演出だった。

さらに驚くのは、こうしたAI配信者を簡単に量産できることだ。中国メディアによると、わずか100円程度でAI人物の作成方法を学べる教材が販売されており、誰でも簡単に同じような偽の配信者を作れるという。

あるアカウント運営者は「中高年をうまく狙えば、1日数万円は簡単に稼げる」と明かしている。

中国の映像業界では、すでにAIが人間の俳優に取って代わる時代。今度はAIが人間のふりをして涙を流し、人々の同情を集めて金を稼ぐところまで来ている。

画面の向こうで泣いている相手が、そもそも実在するのか。そんなことまで疑わなければならなくなった。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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