中国 時間を奪う「おすすめ」の罠

中国、高齢者もスマホ漬け 1日10時間超も

2026/11/03 更新: 2026/11/03

ちょっと見るつもりが、気づけば1時間、2時間……。スマホを手放せないのは、若者だけではない。中国では今、高齢者の「スマホ漬け」が問題になっている。

中国政府の調査によると、2024年のインターネット利用時間は1日平均5時間37分。18~59歳のネット利用者では7時間を超え、睡眠に次ぐほどの長さとなっている。

中国の大手インターネット調査会社によると、50歳以上のモバイルネット利用者は約3億5100万人。1日平均4時間以上をネットに費やしている。

特に高齢者を夢中にさせているのが、短編動画や短編ドラマだ。

中国メディアが紹介した62歳の男性は、スマホの利用時間が1日平均8時間27分、最長で10時間39分に達した。夜遅くまでドラマを見続け、目がつらくなってようやく眠ることもあるという。

深圳大学の研究でも、調査対象の高齢者201人のうち、約9割がほぼ毎日短編動画を見ていた。

なぜ、そこまで夢中になるのか。

その背景にあるのが、利用者の好みを分析し、興味を引く動画を次々と表示する「おすすめ機能」だ。見終わるとまた次の動画が流れ、やめるきっかけを失いやすい。

北京大学の胡泳教授は、動画配信サービスが利用者の時間だけでなく、感情や心理的エネルギーまで奪い合っていると指摘する。

これは日本にとっても他人事ではない。スマホは暮らしを便利にする一方、知らず知らずのうちに大切な時間を奪う存在にもなる。

自分の意思で動画を見ているつもりが、実は見続けるように仕向けられているのかもしれない。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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