「モノにも恨みが宿る」。そんなことが本当にあるのだろうか。
実は今、中国のネット上で、働く人の怒りや恨みが商品にまで影響するという、ぞっとするような話が広がっている。
安い給料でこき使われた労働者が、腹いせに仕事で手を抜いたり、商品を粗末に扱ったりする。その結果、何も知らずに買った消費者が、とんでもない目に遭うかもしれないというのだ。
この考え方は、中国で「奴工理論」と呼ばれている。「奴工」とは、奴隷のように安い賃金でこき使われる労働者のことだ。
どんなに立派な企業や高級ブランドでも、現場の従業員を粗末に扱えば、不満や怒りが仕事に向けられ、手抜きや品質低下につながるというものだ。
例えば、高級ホテルの清掃員がトイレを拭いたタオルで客のコップを拭く。工場の作業員が腹いせにネジを締め忘れる。缶詰工場で従業員が商品に唾を吐く。
こうした商品は、中国のネット上で「怨氣盲盒(恨みのガチャ)」とも呼ばれている。
「盲盒」とは、何が出るかわからない楽しさを味わうガチャガチャのようなもの。しかし、こちらは何が出るかわからない恐怖を皮肉った言葉だ。
企業が人件費を削って得た利益。そのツケを消費者が払い、最後には企業自身も信用を失う。安さを追い求めた代償は、決して安くないのかもしれ。
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