台湾、香港に殺人事件容疑者の引き渡しを要求 林鄭長官が拒否
香港政府が進めた犯罪容疑者の中国本土への引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の発端となった殺人事件の容疑者の男は、別の罪で服役中だったが、23日釈放された。同事件が起きた台湾の蔡英文政権は22日の記者会見で、男の身柄引き渡しを香港政府に求めたとし、香港に捜査関係者を派遣すると発表した。香港側が23日台湾政府の訴えを拒否した。
<香港デモ>「若者の教育に棒で叩いても良い」発言の香港紙副社長が辞任
香港紙・香港経済日報の石鏡泉・副社長(71)は20日、「逃亡犯条例」改正案を抗議する若者を批判し、「子どもを教育するのに」、籐(とう)のつると水管(鉄のパイプ)を使って叩いてもいいと話したことが波紋を広げている。このほど、香港市民は香港経済日報集団の発行物に対して不買運動を起こした。同社の社員ら700人も署名活動し、石副社長に対して発言の撤回を求めた。23日、同社は石氏の辞任を発表した。
【写真】香港返還22周年、市民55万人デモ行進 終了後ゴミ拾いの姿も
中国返還22周年を迎えた1日、香港では民主派団体が主催した恒例のデモ行進に約55万人の市民が参加した。返還後の最大規模となった。一方で、一部の抗議者は同日夜、犯罪容疑者の中国本土移送を可能にする「逃亡犯条例」改正案の完全な撤回や行政長官の辞任などを求めて、一部の市民は立法会(議会)の建物に突入し占拠した。抗議者らは立法会の壁などで、「逃亡犯条例改正案反対(反送中)」、「真の普通選挙をせよ」などのスローガンを書いた。