米国、中国産家禽類食肉の輸入禁止

2006/05/08 更新: 2006/05/08

【大紀元日本5月8日】鳥インフルエンザ感染を防ぐため、米国下院は5月3日、中国からの鶏肉輸入を禁止する法令を可決した。

AP通信の報道によると、この禁止令は940億ドルに上る「食糧と農業計画」予算案に編入され、すでに予算委員会に提出し、最終審議する段階にあるという。

ブッシュ大統領は先月に声明を発表、5月から中国で加工・製造した鶏肉製品の輸入を許可し、条件として、米国国内で飼育または、屠殺することを義務付けた。米農産省の幹部は、輸入の肉類製品について、十分に加熱し、安全を絶対に確保すると表明した。

しかし、コネチカット州の民主党議員ローザ・ディロル氏は、「中国現地ですでに数万羽の家禽類と多くの人が鶏インフルエンザで感染死した。中国で調理・包装した鶏肉製品の安全性を保証できないはず」と異議を示した。

ディロル議員は、テネシー州の食品工場がこのほど、大量の鶏胸肉を回収した例を挙げ、例え加熱し熟成状態で販売しても、熱が完全に通していない可能性はあると説明した。同議員は「今回のようなケースは、毎日厳しい検査を受けている米国の食品工場で発生した。年に1回だけ米国の関係者が検査する中国の工場で、どれだけの不安全な要素が潜んでいるか想像に難くない」と力説した。

(記者・エリン)