カナダ法政界の関係者、中国での臓器狩りを独立調査

2006/05/12 更新: 2006/05/12

【大紀元日本5月12日】カナダ外務省の前アジア大洋州局長デービッド・キルガー氏と人権弁護士デービッド・マタス(David Matas)氏は、カナダ国会で記者会見を開き、中国での生きている法輪功学習者の臓器を強制摘出・売買する告発について、独立調査を行うと宣言した。与野党の国会議員7人も会見に駆けつけ、支持を訴えた。

与党の連合会議の委員長ラヒム・ジャファー氏(Rahim Jaffer)は会見で応援すると表明、法輪功学習者の臓器が生きたままで摘出されるとの告発について、「カナダ政府の立場は、これらの主張に関する独立調査を一貫して支持する」と述べた。

声援に駆けつけた7人の国会議員、発言しているのはラヒム・ジァファー委員長(大紀元)

キルガー氏は中国問題の専門家で、独立調査団に加入したのは、早急に真相を把握するためだと示し、「法輪功学習者に対する違法監禁と臓器狩りなどの迫害は、人々が関心を寄せる問題であるため、我々は軽視してはならぬ」と述べた。

カナダの著名人権弁護士デービッド・マタス氏は、自ら中国入りし、現地調査を行うと表明。「一連の告発について、客観的にかつ真剣に審査する必要がある」と語り、キルガー氏と連携して、北米在住の証人から証拠を収集すると同時に、中国現地での調査も遂行すると明言した。

また、マタス弁護士は、中共政権は様々な方法で真相を隠蔽する可能性が高いと指摘、これ補うため、証人と直接接触することに希望をかけ、「証拠が隠滅される可能性は排除できない、その状況を想定し、我々は中国国外に在住する証人から、証拠を集め、全力を挙げ具体的な調査を行う」と述べ、北米に在住する人の証言は軽視できないとの見方を示した。

カナダ与野党の7人の国会議員も記者会見に駆けつけ、支持を表明した。新民主党のビル・スコス議員は、早急な真相解明に期待し、独立調査の結果は、カナダ政府が正確な反応を下すための重要な判断基準となると見解を述べた。

今年3月9日、米国に脱出した中国人ジャーナリストは、中国の秘密収容所で生きている法輪功学習者の臓器を強制摘出・売買し、体を焼却処分する裏幕を暴露した。その告発に対し、中共政権は3週間も沈黙し続け、3月28日に中共外交部の報道官は、初めて事実を完全否認し、国際メディアによる現地での調査を受け入れると表明した。その発言を受け、新唐人テレビや、大紀元時報、「希望の声」ラジオなどのメディアが真相調査委員会を結成した。調査団のメンバーらは3度にわたり、豪州や、米国の中国大使館に対し、調査の許可と入国ビザの交付を申請したが、すべて拒否された。

(記者・林霏)
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