カナダ独立調査員:中国最大の臓器移植センター、移植患者の85%が海外から

2006/08/26 更新: 2006/08/26

【大紀元日本8月26日】法輪功学習者を対象とした臓器狩りの調査報告を提出した共同作成者の1人、カナダ議会議員デービッド・キルガ―(David Kilgour)氏は8月23日ブリスベンで、中国の最大臓器移植センターである天津東方臓器移植センターで臓器移植を受けた85%の患者が、海外患者である情報を豪州のある医師より入手したことを明らかにした。

提出された報告書では、同センターの海外患者の割合は不明とれていたが、キルガー氏は、今回の85%という数字が非常に重要な情報であるとし、国際社会は中国共産党(中共)当局に、殺人行為を止めさせる責任を果たさなければならないとの見解を示した。

報告書では天津東方臓器移植センター(前身は、天津市第一センター医院臓器移植学部と天津市臓器移植センター)についても言及しており、それによると今年3月に行われた電話調査では、同センターの宋主治医が、臓器はあるかの質問に対し「まだ動いている心臓が十数個、まだ生きた人体にある腎臓が十数個」と認めている。また、同センターのサイトで今年4月、同センターの臓器移植の平均待ち時間が2週間であると宣伝したことについても記載されている。

同センターのウェブサイトによると、2005年に同センターでは肝臓移植が過去最多の647例であったことから、腎臓移植も436例があったという。さらに、2006年において、臓器移植の発展を推し進める前提として、国際学術交流を強化すると記してある。

統計によると、2004年末、同センターの肝臓移植累計数が1500例で、腎臓移植は800例近い、さらに眼角膜移植も行われたという。また、2004年の1年間で、同センターでは900例近い肝臓と腎臓移植手術を行ったという。2005年12月30日からの2週間だけで、53例の肝臓移植手術が行われたという。患者の家族によると、同センターでは1日だけで、最多で24例の肝臓と腎臓移植手術が行われていたという。

今年の7月26日、米国で開かれた第1回世界臓器移植大会に参加した、沈中陽氏は拷問罪に問われた。同氏に対する提訴の根拠は、東方臓器移植センターの医師たちが電話録音の中で、センターで使用している臓器は法輪功学習者由来のものがあることを認めたからだ。沈氏は米国の拷問罪(Title 18 UACA Section2340)および1994年米当局が批准した国際人権公約規定に相当する「拷問公約」に抵触したからである。

同時に訴状を受けたほかの2人が武漢同済委員臓器移植研究員院長・陳忠華氏および上海中山医院臓器移植センター研究疾主任・朱同玉で、彼らも法輪功学習者を対象に臓器提出に関与したと指摘された。情報によると、両氏は訴状を受け取った後に慌てて米国を出国したという。

キルガー氏およびEU議会副議長エドワード・スコット氏は、豪州訪問の最終地ブリスベンで、講演会と記者会見を開き、地元の民衆および学術界、医学界に対して、法輪功学習者を対象にした臓器狩り告発の調査を紹介、中国国内全域で行われている可能性が高いことを訴えた。両氏は医学界および法曹界の有識者たちと、さらなる調査、また、国際司法裁判委員会を召集し、同件に対する刑事的追及の可能性を探ることについて検討を行った。

22日夜、ブリスベン市政府ホールで開かれた講演会で、医療従事者から、海外の臓器移植の担当医が臓器狩りの指摘に直面した場合、どう対処すればよいかの質問に対して、証人の1人、強制労働収容所からの生存者・曽錚氏は、「中国では、合法的な臓器提供は1%未満である。99%の臓器の出所が不明であることから、海外の医師が中国と協力する場合、間接的でも、不正な臓器摘出に関与する可能性が99%以上である」と分析し説明した。

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