【大紀元日本4月3日】 3月29日から訪日した中国当局最高指導部のメンバー、中共中央常務委員の李長春氏は訪日中に法輪功学習者の抗議に遭った。法輪功関係者は外務省などを訪れ、人権弾圧の首謀者の一人で、中国国外で告訴されている李長春氏の入国を禁止し、国外退去などを求めていた。
法輪功は伝統の気功修練法である。「真・善・忍」を重んじる上、その健康促進効果により、90年代には中国で大人気となり、その愛好者数が7千万人に達していた。1999年7月、当時の江沢民政権は法輪功を違法組織であると定め、集団弾圧を始め、いまでも、全国各地の強制労働収容所に約数十万人の愛好者が監禁されている(国連拷問問題特派調査員の2007年年初の調査報告書より)。2002年から2007年、海外の法輪功学習者は30の都市と地区で、江沢民を中心とする迫害に参加した中共高官を相手に刑事と民事訴訟50件以上を起こした。李長春はこれまでに法輪功弾圧に積極的に加担してきたとして、被告の1人となっている。
日本法輪大法学会の鶴園雅章代表は3月26日、外務省と首相官邸を訪れ、李長春が犯した今も続く法輪功迫害により、日本入国を拒否する公開請願書を提出した。4月1日、鶴園会長は麻生首相と外務大臣政策秘書のそれぞれに面会、李長春が海外で残酷な行為を行った罪で告訴されていることの詳細をさらに説明した。
外務省中国課の担当職員に、鶴園会長らは法輪功迫害と中国国内の人権状況を説明(大紀元)
鶴園代表は日本政府が大量の警察を投じ、護衛を行ったことに疑問を示し、「警察は市民の安全を守るのが責務。大勢の罪なき人々を殺した中共の高官に、それほど手厚い警備を投じるのは、いかがなものか。フランスでは拷問及びその他残虐な行為を行ったとして告訴された人物だ。国の恥をさらしているようなものではないか」と訴えた。
情報によると、今回の李氏の訪日の日程は伏せられていた。東京で滞在する2日間、中国大使館や、外務省、国会議事堂、内閣府などの機構の前で、法輪功学習者による平和的な抗議活動が行われた。
国会議事堂前で関連のビラを議員たちに配布していたある法輪功学習者は取材に対して、「議員の皆さんには、李長春はどういう人物であるのか、ぜひ知ってほしい。そして、民主国家の政府として、ジェノサイド(大量虐殺)の犯人を警護して受け入れるのは、適切であるかどうか、ぜひとも正しい判断をくだしてほしい」と語った。
外務省前での抗議=横断幕を掲げる左側の男性は、法輪功修練を放棄しないとの理由で、中国国内の名門大学を強制退学された上、5年間も投獄されていた。2年前に、支援者の救助により日本に脱出できた(大紀元)
法輪功関係者によると、いまでは世界80以上の国や地域でその愛好者が増え続け、台湾では約50万人、韓国で約10万人、日本にも千人あまりの愛好者がいるという。
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