米国コネティカット州「プロテイン・サイエンス・コーポレーション (PSC)」は6月23日、昆虫の細胞を用いた「細胞培養法」技術を使って新型インフルエンザを予防するワクチンの開発に成功、生産を始めているなどと公表した。
PSC社のダン・アダムスCEOが上記の情報を公開し、毎週10万本の同ワクチンを生産できるとした。
米国保健福祉省(HHS)によると、HHSとPSC社はすでに総額3500万ドルの契約を結んだ。同社に対し、HHSはワクチン生産の同時に臨床試験を行うのを要求、安全性が証明されれば、取引の期限は5年間まで延長でき、総額は1.47億ドルに達するという。
アダムスCEOの説明によれば、同社のこの種のワクチンの開発は、鶏の有精卵にウイルスを感染させて培養し、原液を作る「鶏卵培養法」と異なり、菌の株を必要とせず、死んだウイルスから遺伝子のコードを解析してワクチンの開発に用いる。その過程において昆虫の細胞を用いた「細胞培養法」を使う。そのため、従来の方法より開発が早い上、安全性もさらに高い。
一方、米国政府と2.89億ドルの関連取引を結び、新型インフルエンザのワクチンを開発しているスイスの製薬メーカーNovartis社は2週間前に、同ワクチンの開発に成功し、近いうち臨床試験を行うなどと公表した。
(記者・李天宇、翻訳編集・叶子)
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