【大紀元日本1月1日】中国北部の天津市静海県で28日夜、電動三輪車の営業を禁止するとした政策に抗議するため、一部の車夫が線路内に侵入、走ってきた列車に轢かれ、4人が死亡、多数が負傷する事件が発生した。
同市政府は今年7月、電動三輪車の営業を禁止すると定めた。車夫のほとんどは失業者や農民などの貧困層で、一回の接客料約3元(約40円)という安い賃金で生活を支えていた。
5千人あまりの車夫が「要喫飯、有生存(ご飯を食べたい、生きたい)」というスローガンが書かれた紙を体に貼り、政府に禁止令の撤回を求めてきたが、進展は得られなかった。28日夜、一部の車夫が当局の関心を引くために列車の線路内に侵入したが、北京行きの長距離列車に轢かれ、数人が死亡した。国営通信「新華社」の報道では「負傷者5人」としているが、実際には更に多いという情報が本紙に寄せられている。
今回の事故について、現地政府は「責任は(線路に侵入した)車夫にある。これにより、鉄道の運営、国家の安定・団結に影響をもたらした」とし、抗議者らを厳しく非難した。情報筋によると、29日朝から、当局は抗議に参加した車夫らの逮捕を始めたという。
取材に応じた市民たちは、収入源が絶たれた車夫たちに対し、その行き過ぎた抗議行動に一定の理解を示している。また、当局は車夫らに補償を与えるべきだとする声も根強かった。
(記者・駱亜、翻訳編集・叶子)
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