【大紀元日本7月28日】世界中が固唾を呑んで中国の高速鉄道事故を注視している中、中国当局による一連の不可解な事故対応が事故そのものよりも世界を驚かせた。言論統制の厳しい中国でも、ネットユーザーらは当局を「恥を知れ」と罵倒する。若手人気作家・韓寒さんも「新浪」サイトの自らのブログで、当局の荒唐無稽な思考回路を辛辣に風刺する。以下はその抄訳。
なお、この記事は現在、「新浪」サイトの管理者により削除されている。
ずっと不思議に思っていた、彼らはなぜこれほども無慈悲なのか
しかし彼らはすでに、自分たちは十分に慈悲深いと思っている
ずっと不思議に思っていた、彼らはなぜこれほども白黒を反転させるのか
しかし彼らはすでに、自分たちは十分に公平だと思っている
ずっと不思議に思っていた、彼らはなぜこれほども真相を隠すのか
しかし彼らはすでに、自分たちは十分に公明正大だと思っている
ずっと不思議に思っていた、彼らはなぜこれほども傲慢なのか
しかし彼らはすでに、自分たちは十分に謙虚だと思っている
やり切れないと思っているかもしれないが、彼らも「やり切れない」思いでいっぱい。彼らが考えているのは、清の時代に見られなかったテレビが、今はどの家庭にもあるではないか、大きな進歩ではないか、なにが不満なのか、ということ。
彼らの考えているのは、あれもこれも造ってあげたではないか。途中で何が起きたかは別にして、使ったことはあるだろう?昔は上海から北京まで24時間かかったけど、今は雷にさえ打たれなければ、5時間で着くだろう。なぜ感謝しないのか、なぜ疑念なんか抱くのか、ということ。
「たまたま起きた事故ではないか。最高指導者も関心を示したではないか。記者の質問にも答えたではないか。賠償金も最初に決めた17万元(205万円)から50万元(605万円)に上げたではないか。我々の仲間も左遷したではないか。ここまでやったのに、お前らはなぜ細かい所を追究するのか?お前らの考え方はなぜそんなに保守的なのか?お前らに大局観はないのか?
なぜ我々が謝罪しなければならないのか?我々は罪を犯した訳でもないし。これは『発展の代償』なのだ。遺体を迅速に処理するのは我々の慣例だ。早く(我々が示した条件に)サインをすれば多くの賠償金がもらえ、遅ければその額が下がる。これは我々の仲間がすでに強制立ち退きで有効だと実証した手だ。
車両を埋めたのは確かに計算違いだ。これはお上の命令だからしようがない。お上は、面倒なことになりそうなことに対して、とにかくその場で埋没したほうがいいと考えている。しかし、今回の計算違いは、昼間の大掛かりな作業と穴の大きさが目立ったことだ。メディア管理部門との連携も上手くいかなかった。あまりの慌ただしさに、記者全員を閉め出すには時間が足りなかった。今回の事故の最大の教訓は、何かを埋めるときにはその体積を考慮することと、情報封鎖を徹底することだ。甘く見てしまった、今回は。
我々はオリンピックも開催し、農業税も廃止した。こういう所を褒めないで、いつも枝葉末節に注目するのは、どういう下心なのか。我々はこの国を、政治上では北朝鮮よりも険悪に、経済上ではスーダンよりも貧しく、治国上ではカンボジアのポルポト政権よりも残酷にできなくはない。何しろ、我々は彼らよりもっと多くの軍隊を掌握しているからだ。しかし、我々はそうしなかった。お前らは我々に感謝するどころか、謝罪させようとしている。我々はそれでやり切れない思いでいっぱいなのだ」
この社会にいる資産階級、無産階級、有権者、無権者、皆やり切れない思いをしている。このちぐはぐした国を構成したすべての社会階層は、みな慣性で動いているだけなのだ。ここで改革を行わないと、社会全体が脱線し、手遅れになってしまう。
この国はなぜ進歩しないのか。それはこの中にいる彼らは毛沢東・スターリンの時代と比べるからだ。その時代と比べると、彼らは自分たちがすでに十分に公明正大で、十分に慈悲深く、十分に謙虚で、十分に辛抱していると思ってしまう。やり切れない思いになってしまう。彼らは、科学と時代がもたらした進歩を自分たちの功績だと勘違いしている。そのため、彼らを批判すればするほど、彼らは統制を強め、毛路線に戻ろうとする。
国家幹部の友達が僕にこう言った。お前らは足るを知るべきだ、と。お前のような文人は40年前だと銃殺されているよ。だから答えてくれ、この社会は進歩したのか後退したのか。
僕はこう答えた。あなた達は足るを知るべきだ、と。あなたのような考え方は90年前(共産党政権前)だと皆に笑いものにされているよ。だから答えてくれ、この社会は進歩したのか後退したのか。
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