【大紀元日本11月21日】山西省の毛派の5人が改革派の牙城とされる「南方週末」を焼いたことに続き、11月18日、河北省の「燕趙児女」と名乗る人も、また南方系新聞を焼く事件が起きた。
毛派の一連の行動は、学界の驚愕と反発を招いた。ある専門家は、文化大革命を取り戻そうとするこれらの現象が、現政治家の中に文化大革命の遺伝子を継承したものがいるからと見ており、またある専門家は、毛派の存在が中国の改革に厳重な問題を起こした結果と見ている。
11月18日午前、河北省の数人のネットユーザーが数百人のネット友人に依頼され、そしてあらゆる「愛国の同志」を代表して、集めた数百部の「売国奴新聞」を郊外で焼いたと、ネットで報告した。そして文化大革命時代の言葉で南方系の新聞を「売国奴系新聞」、「米国に操られるもの」とし、これらの「売国奴系新聞」を取り除く、などとしている。
上記の消息は最初、中国の「民声ネット」に掲載され、後に毛派の牙城とされる「烏有之郷」にも転載された。この消息はブログで素早く伝えられているが、左派のこの挙動に対し、著名学者や実業家を含む多くのネットユーザーが激怒し、関係評論家のほとんども不満を表し、批判している。
以前、北京大学孔慶東教授が「南方人物週刊」のインタビューを拒否した経緯をブログで披露し、3句の悪罵で拒絶したと自慢している。彼の悪徳に対し、中国の国民は驚き、さすがの新華社もこのような悪徳教授を解任しようと北京大学に促し、北京大学の学生たちもこの「五毛教授」を退任せよと学長に呼びかけた。これに対し、孔教授は新華社が憲法違反し虚偽の記事を出し、南方系新聞の手先になっていると反論している。
毛派がこういった行動をあえてとれたのは、孔慶東教授がその後ろ盾をしているからだと見られている。
中国のある新聞社のベテラン編集者が、文化大革命時代に見られた焚書や闘争がまたも眼前に現れていると懸念している。民間人も、「文化大革命の屍が甦ったのか?」と驚きを隠せない。
中国の著名学者・呉稼祥氏が、「焚書はもう始まったのだから、坑儒はそう遠くないだろう」とし、そして、今になってもなお毛沢東を掲げるこの不思議な現象に対し、「これは怪事ではない、なぜなら施政者の中でその残存勢力があるのだから」と解釈している。
政法大学●(「人」かんむり「工」)宗錦教授が、「『南方週末』を焼いた消息を読んで、私はこう考えた。もし、他の一群の民衆が『人民日報』を焼いたら、どういう結果になるだろうと」と話した。
著名なネット評論家・謝文氏が、「その背景は簡単ではない。もしかして重慶(薄煕来)が策動したのではないか」とコメントした。
趙紫陽の元部下で、法学者の兪梅蓀氏は、民間の問題を反映し、国民の代弁者とされる南方系新聞を讃頌する一方、「権力貴族的経済と警察治国という現状における中国国民たちの苦しみと要求をまだまだ十分に反映できていない。報道したものはほんのわずかであり、まだまだ不足である」としている。
北京の憲政学者・陳永苗氏は大紀元の取材で、次のようにコメントした。「今の『南方週末』は自由民主や憲政を求める一方、それらの追及と渇望を中共の改革と混同させている。誰でも知っているように、中共は絶対にそういう改革をすることが出来ないのだ」
陳氏はまた、一部の人が毛沢東を奉っているのは、自分の安全を守るためであり、毛沢東が今なお市場があるというのは、中国の改革には大問題が起きた証拠でもあるからだ、と見ている。
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