年末に各地でスモッグが発生 深刻化する大気汚染=中国

2012/01/05 更新: 2012/01/05

【大紀元日本1月5日】昨年の秋以来、華北地区では頻繁にスモッグが出現し、北京では10月に3度の濃霧を記録した。10月30日には、視界が30メートル以下になった地区もあったという。

これらの濃霧は厳密に言えばスモッグであると専門家は指摘する。清華大学環境工程研究院の郝(かく)吉明院長は、「気象の角度から言うと霧、汚染の角度からスモッグである。大気中の浮遊微粒子の濃度が高くなっていることが原因だ」と話している。

北京市環境保護局の公式サイトでは、昨年10月に発生した、合わせて9日間の濃霧の際の空気中汚染物は基準値を超えたと伝えており、霧の発生と空気汚染との関連性を裏付けた。

同月22日、北京で不動産業を営む潘石屹氏は図入りのミニブログを掲示した。図には北京の空気中に含まれるPM2.5微粒子濃度が408.0μgであることが示されていた。PM2.5は1立方メートルの空気中に粒径2.5ミクロン以下の微粒子が含まれていることを表す。世界保健機関(WHO)の指針値は年平均値10μgと定められており、北京で測定された408.0μgはこの指針値の40倍に当たる。

PM2.5により引き起こされる疾病は、医学界では呼吸器系だけではなく、心血管の疾病も引き起こす可能性があるという共通の認識を持っている。

 硫黄の年間沈降量は1ヘクタールあたり80キロ

空気中に漂う2.5ミクロン以下の微粒子には、窒素や硫黄、アンモニアとこれらの酸化物がある。「北京・天津・河北省周辺では、硫黄の年間沈降量は1ヘクタールあたり80キロ。窒素は60キロ。インドが農地に与える肥料よりも高い濃度だ。さらに重金属の年間沈降量は1ヘクタールあたり3.5キロ。発がん性のあるPAHs(多環芳香族炭化水素)は0.56キロ。先進国の十数倍、二十数倍になる」。中国科学院大気物理研究所の王躍思氏が中国中央テレビ(CCTV)で明らかにした。

2010年9月にアメリカ航空宇宙局(NASA)が公表した2001年~2006年の世界の大気汚染状況図からも、PM2.5濃度がもっとも高い地域は、砂漠が広がる北アフリカと中国の華北・華東・華中地区となることが読み取れる。「塵埃や工業と自動車の排出ガスが悪さをしている」と北京大学の邵敏教授は指摘した。

 (翻訳編集・坂本)
関連特集: 中国環境問題