北京ではここ数日、白いスモッグにおおわれている。
アメリカ大使館周辺では「中程度」水準の大気汚染を示すデータが観測された。
2日、中国気象局によれば、深刻な地域では視界が30メートルほどだ。「視界が10メートルだ」という現地(通州区)のネットユーザーもいる。
視界の悪化により市内の高速道路は一部の区間が封鎖され、フライトも大幅な遅延が発生した。
中国のSNS上では北京市民による「スモッグ関連話題」が熱い。
「私は15階にいるが、下を見下ろしても何も見えない」
「中国伝媒大学あたりにいるが、今日はまだいい方だ、少なくとも向かいのビルの頂上まで見えている。1日はもっとひどかった。朝6時に自宅カーテン開けたら、道路や向かいの建物も見えなかった、その時、一瞬だけ自分は死んじゃったのかとすら勘違いした」
(スモッグでかすむ北京市街)
「北京ダック」と「京劇」といった北京のこれまでの名物に加え、今の北京では大気汚染によって引き起こされる「北京咳」も、海外の観光ガイドブックに掲載されるほどの名物となっている。
なお、「北京咳」というのは外国人が勝手にそう呼んでいるだけであって、正式な病名ではない。その実態というのは、北京に降り立つと呼吸器症状が発症し、北京を離れればケロッと治るようだ。
ちなみに、「北京咳」などと呼ぶと「北京に対する侮辱」だとして、中国の政府系メディアは怒るようだ。
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