【大紀元日本1月27日】チベットに対する中国共産党の思想統制が深化している。旧暦大晦日にあたる22日、チベット自治区ラサ市の共産党庁舎では国旗掲揚および指導者肖像の除幕式典が開催された。肖像は今後、自治区共産党庁舎に掲げるほか、100万枚を製作し寺院や家庭に配るキャンペーンも始まっている。ラジオ・フランス・インターナショナル(RFI)が報じた。
指導者肖像とは、毛沢東、_deng_小平、江沢民、胡錦濤といった4人の指導者を国旗や天安門を背景に描いた肖像画。22日の式典では、自治区トップのペマ・ティンレー主席や自治区共産党委員会の陳全国・書記など、チベット自治区の有力幹部が全員出席した。
肖像は昨年7月、習近平副主席がチベット「解放」60周年記念行事に参加した際に、「チベットの各民族の人民に」贈ったものだという。
100万枚の肖像は今後、寺院や家庭に配られる。チベット自治区の人口は約300万人(うちチベット人が270万人)。3人に1枚、つまり、一家に1枚という計算になる。
共産党による思想統制がこのほど強化されている。昨年12月、すべての寺院に「9点セット」を備えるという「九有政策」が自治区の共産党会議で決定された。指導者肖像のほか、国旗、道路、水道、電気、テレビ、ラジオ、映画上映設備、書室、官制新聞(人民日報、西蔵日報)がその内容となる。なお、すべての経費は自治区財政でまかなわれ「寺院の負担は増やさない」という。
一方、チベット自治区ではダライ・ラマの肖像を掲げることは禁止されている。
(翻訳編集・張凛音)
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