天安門広場の巨大モニターの青空の映像と周辺の濁っている環境。「スクリーンの中には、宣伝されている理想の世界。スクリーンの外は黄ばんでいる現実」とネットユーザーが皮肉った(ネット写真)
【大紀元日本3月1日】深刻な大気汚染に悩まされている中国。2月28日の北京は、濃霧の後に猛烈な黄砂に襲われ、空は灰色から黄土色に変わった。鼻と口を塞ぎながら歩く市民たち。「霧が去ったと思えば、今度は黄砂か」と肩を落としている。
当局の発表によれば、市内大半の地区で同日朝方には、健康被害が最も大きいとされる大気中の微小粒子状物質「PM2.5」は1立方メートル当たり400マイクログラムを超えた。一部地域では視界は500メートルしかなく、北京と天津、上海を結ぶ高速道路の北京エリアは一時閉鎖となった。
昼頃になると、内モンゴルからの風が吹き荒れ、そのため濃霧が徐々に消え去ったが、喜びもつかの間で、今度は猛烈な黄砂の大群がやってきた。PM2.5より大きなPM10の汚染物質が1000マイクログラム前後まで上昇したとの情報もある。
国内メディアの報道によると、この日、四川省東部、重慶市、陝西省南部、河南省南部、天津などの各地でも濃霧が発生し、天津市では高速道路の閉鎖と航空便の欠航が相次いだ。
韓国気象庁の発表によると、この黄砂が韓国にも飛来し、1日未明から同国西海岸地方が覆われていた。
例年3月~5月、中国では本格的な黄砂シーズンが始まる。黄砂に付着する化学物質などによって大気汚染の状況がさらに悪化し、健康被害がさらに広がる恐れがある。
(翻訳編集・叶子)
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