中国がん急増の原因、大気汚染など=最新報告書

2016/01/29 更新: 2016/01/29

中国国内の研究チームが発表した報告書によると、中国人のがん罹患者数が急増した主な原因は慢性感染症や喫煙、大気汚染だという。2015年に新たにがんと診断された中国人は430万人、がんで死亡した中国人は280万人に上った。一日平均1万2000人ががんと診断され、7500人が死亡していることになる。

同報告書は、中国国家癌センター主任、陳万青氏をリーダーとする研究チームが作成したもので、米がん協会発行の学術雑誌「A Cancer Journal for Clinicians」に掲載されている。

報告書によると、中国のがん罹患者数のトップは肺がんで、2位以下は胃がん、食道がん、肝臓がん、大腸がんの順。男女別にみると、男性で最も多いのは肺がんで、女性では乳がんが最多であり、特に乳がんは女性のがんの15%を占めている。肺がんや胃がん、大腸がんや食道がんは男女ともに一般的で、全体的には消化器系、呼吸器系のがんが多い。

報告書には、がんが急増した原因として深刻な大気汚染が挙げられているほか、中国人が土壌や水、食品といった身近な環境からも長期的に発がん性物質と接触していることが指摘されている。

なお、報告書に記載されているデータは09年から11年にかけて全人口の約6.5%を対象に収集したものという。

(翻訳編集・桜井信一)

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