中国北部の空は連日、濃い灰色のスモッグが垂れ込めている。北京、天津や周辺都市では空気の重度汚染警報が出され続けている。国内報道によると、近冬はこの十年でもっとも深刻な大気汚染になるのではないかと予想されている。
この秋、すでに警戒レベル
官製メディア「中国ネット」が伝える北京気象台幹部の話によると、今年10月中旬から12月に、北京と周辺都市の大気を汚染する物質は拡散し、さらに黄砂は過去10年で同期比では最も多くなる見込みだという。
また環境保護部によると、大気汚染レベルが最も酷くなるのは北京と予測している。
中央気象台は今月13日、この秋はじめてとなる「黄色警報」を発報。その範囲は、北京、河北省、内モンゴル、山東省、遼寧省を覆う19万平方キロメートルにおよぶ。
北京では濃いスモッグにより、500メートル先は見えないほど視界が非常に悪くい。14日は、スモッグ、黄砂、大気汚染のそれぞれに黄色警報が伝えられた。
北京市環境保護監視測定センターによると同日、市内のPM2.5は350µg/m³に達した。日本の厚生労働省は、人体への影響が心配される濃度基準は、1日平均値70µg/m³と定め、これを超過すれば屋外活動を避けるよう、うながしている。
17日、北京と周辺都市は再度、重度汚染に覆われて、19日昼頃までに、スモッグと黄砂の影響を受けた範囲は26万平方キロに達した。PM2.5は18日、340µg/m³を記録した。
工場や車両からの排出ガスが要因となるスモッグは、とても深刻なレベルだ。
環境保護部は北京、河北省唐山、邯鄲、邢台などの工業・経済の重要都市で調査したところ、一部の企業は、汚染物質排出の基準を超過していると指摘。同部が公開したデータによると、河北省は11社、山東省は9社、河南省は1社の違反を警告した。
(翻訳編集・佐渡 道世)
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