EU、原油禁輸など対北朝鮮制裁強化で合意へ 域内労働者にも制約

2017/10/16 更新: 2017/10/16

[ブリュッセル 13日 ロイター] – 欧州連合(EU)は16日にルクセンブルクで開く外相会合で、北朝鮮への原油禁輸や投資禁止、域内の北朝鮮人労働者の送金制限などの措置で合意する見通し。北朝鮮の核実験やミサイル発射を受けたEU独自の追加制裁の一環。

ただ、EUは北朝鮮に原油を輸出していないほか、欧州企業は北朝鮮に実質的な投資をしていない。今回の制裁強化は、国連や他の国々に原油の全面禁輸など、より厳格な制裁を促すための象徴的な行為である可能性が高い。

国連安全保障理事会は先月、北朝鮮への原油輸出に上限を設定したが、常任理事国の中国とロシアの反対により、全面禁輸には至らなかった。

EUの新たな制裁では、ポーランドを中心に域内に400人ほどいると推定される北朝鮮人労働者について、母国に送金できる金額の上限が引き下げられ、就労ビザの更新が認められなくなる。

これらの制裁措置は、安保理が採択した制裁決議よりも厳しい内容となる。

EU高官によると、新たな制裁では、北朝鮮の高官3人と企業6社を、EUへの渡航禁止と資産凍結の対象に加える予定。これを含めると、EUが制裁対象とする北朝鮮の個人は41人、企業は10社となるという。

この高官は「われわれは北朝鮮に態度を改めさせるためにできることをすべて行う」と語った。

Reuters
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