情報専門家はこのほど、中共ウイルス(新型コロナウイルス)の起源は「米国で獲れるロブスターだ」という虚偽の情報を拡散する親中共のツイッターアカウントを550以上発見した。
USAトゥデイ22日付によると、英オックスフォード大学の偽情報研究者マルセル・シュリーブス氏は、インド・コルタカ駐在の中国総領事が「2019年11月に武漢の海鮮市場で取引された米国産ロブスターが、新型コロナウイルスの起源の可能性がある」と主張するツイートを発見した。さらに「これらの輸送に携わった多くの人に中共ウイルスの感染が確認された」と投稿していた。なお、現在このツイートは削除されている。
シュリーブス氏の調査によると、このような主張を投稿する550以上のツイッターアカウントが確認された。毎日、中国標準時の午前8時から11時に英語やスペイン語、韓国語など複数の言語に翻訳した同じ内容のツイートを拡散していたことがわかった。同氏によると、これらのアカウントにはフォロワーがほとんどいないものもあれば、乗っ取られたアカウントも含まれていたという。
1年半にわたって、中国の外交官や国営メディアがツイッターで拡散するメッセージを追跡調査してきたシュリーブス氏は、「中国のプロパガンダ組織にとって、新型コロナウイルスの起源に関する問題は、発生当初から非常に重要だった」と指摘した。また、オンラインの世論を操作するため、「中国(共産党)の宣伝戦略と地政学的な目的に沿った言説を広めている」と述べた。
シュリーブス氏の通報を受けて、ツイッターは偽情報を拡散していると思われるアカウントを閉鎖した。
嘘を広げる「スーパースプレッダー」
米国のセキュリティ企業マンディアント・スレット・インテリジェンスは9月、世論を親中共に傾ける工作員は、集団で組織的な活動を行なっているとの報告書を発表した。これらの工作員は、中国外交官の意見を広めることを主として、英語のみならず日本語や韓国語を含む他言語で中国共産党が好む言説を拡散しているという。工作員組織は規模と範囲を拡大させ、今や30のソーシャルメディアプラットフォームと、7つの言語による40のウェブサイトオンラインフォーラムで活動している。
親中派のユーザーたちは、ロシアのライブジャーナルや、アルゼンチンの大手SNSタリンガでは、中共ウイルスの起源は「米国やヨーロッパからだ」と拡散した。
ツイッター社は、2020年6月、中国政府の中共ウイルスへの対応を賞賛したり、米国の信用をおとしめようとするなど、中国政府に有益なメッセージを拡散する活動に関わった17万件以上のアカウントを削除した。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。