法輪功迫害報告「食道は切り開かれていた…」 米議員、中国共産党を非難

2022/03/30 更新: 2022/04/01

中国共産党による残忍な法輪功迫害は今も続いている。3月21日、信仰を貫いた季雲芝さんが獄中死した。リック・スコット米上院議員は、数々の拷問手段を用いて季さんを死に追いやった中国共産党を痛烈に批判する声明を発表した。

法輪功情報サイト「明慧ネット」によると、季さん(66歳)は中国内モンゴル自治区の赤峰市バイリン左旗の収容所に収容された、48日後に死亡したという。息子で米国在住のサイモン・ジャンさんは季さんが拘束された際、「母は意志が強い。決して(中国共産党に)屈することはない」と大紀元に語っていた。

スコット氏は29日付の声明で、「この悲劇に心を痛めている」と哀悼の意を表した。「中国共産党による法輪功学習者への残酷な迫害はあまりにも長く続いている。新たな犠牲者は中国共産党の圧制的な権威主義体制に直面してもなお、自分の信念を貫いた無実の女性だ」と非難した。

法輪功は「真善忍」という3つの理念を指針とする精神修養法だ。心身の健康と道徳性の向上に顕著な効果が見られるとして1992年に伝えだされて以降、わずか7年間で数千万人が学んだ。しかし、中国共産党はこれを脅威とみなし、99年7月から弾圧政策を実施した。

中国本土では、数百万人の学習者が収容施設に収容され、拷問や強制労働、臓器狩りなどが行われている。

「共産主義を掲げる中国ではこのような残忍な人権侵害が定期的に行われている。中国共産党が無実の人々を定期的に投獄し、拷問していることは周知の事実だ」とスコット氏は述べた。

獄中死

明慧によると、季さんの死亡通知を受け取った家族は病院へ急いだが、地元の警察官に入室を拒否された。ドアの外から部屋を覗くと季さんの食道は切り開かれ、顔や肩が血まみれになっていたという。

季さんは拘置所で看守や他の収容者から激しい拷問を受けていた。「もし私が死んだら、それは拷問によるものだ」と同房者に語っていたという。2001年と2008年にも労働収容所に収容された。高圧電流や骨に達するまで針を刺されるなどの数々の拷問を受けていた。いずれも、瀕死の状態で仮釈放となっている。

中国共産党が法輪功学習者に信仰を放棄させるために採用する拷問方法の1つ(Minghui.org)

「中国共産党は季さんの最期にさえ自宅に帰宅することを拒否した。おぞましく、非人道的だ」とスコット氏は批判した。

声明ではインテルやナイキ、コカ・コーラなど、中国で事業を展開するすべての米国企業に対して、季さんの死が「警鐘」となることを願っていると付け加えた。「中国で仕事を続けている企業は、政権に資金を流し、こうした残虐行為を支えていることになる」

法輪功への迫害は中国共産党による今世紀最大の人権弾圧に挙げられる。明慧がまとめたデータによると、今年1~2月の間に、782人の法輪功学習者が拘束されたり、嫌がらせを受けた。うち33人は80歳以上の高齢者だ。

米国をはじめ国際関係担当。
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