法輪功迫害を描く映画、ポンペオ氏「中国共産党を痛烈に告発」と評価

2022/02/01 更新: 2022/02/01

中国共産党による法輪功迫害を描く映画「Unsilenced(仮邦題:沈黙の叫び、中国語:沉默呼声)」が21日から全米30都市で同時公開されている。映画を観たポンペオ元米国務長官は「中国共産党を痛烈に告発する、感動的で誠実な作品だ」と評した。

映画は実話をもとに作られた。法輪功迫害政策が始まった2000年代の中国北京で、法輪功学習者である清華大学の大学生2人が当局の厳しい監視と封鎖をかいくぐり、迫害という人権侵害を国際社会に伝える過程を描く。

28日、ポンペオ氏はツイッターで政権時代に政策顧問を務めたマイルズ・ユー(余茂春)氏と共に映画鑑賞したと投稿。映画は共産党指導部らによる「徹底的な腐敗と権力による惨状」を指摘しており、「優秀な中国人たちを沈黙させられない。是非観てほしい」と述べた。

米デラウェア州上院議員のデイブ・ローソン氏もまた24日にこの作品を観たとし、「州の全議員にすすめたい」と語った。

沈黙の叫び」は、米テキサス州で開催されるオースティンファンタスティック映画祭で観客賞を受賞した。監督は李雲翔(レオン・リー)氏。

李氏の作品で、中国における刑務所の受刑者から臓器が抜き取られているとの問題について調べる国際組織の活動を追うドキュメンタリー映画「人狩りHuman Harvest)」は2015年、第74回ピーボディ賞ドキュメンタリー部門・教育部門を受賞した。同賞は米国放送界のピューリッツァー賞と呼ばれる。

李氏は22日放送の大紀元番組「米国思想リーダー」に出演した際、「真実が勝つ、という話はよく聞かれるが嘘は時に非常に強力だ。意識的に真実を求め、真実を語ろうとしなければ、もはや見分けがつかないほど嘘に囲まれてしまうこともある」と語った。

中国共産党による人権侵害は米国内でも関心が高い。全米30都市で同時公開された「沈黙の叫び」は現地紙から高評を得ている。「政治的な迫害に直面してもなお、良心を堅持する感動的な物語」(ロサンゼルス・タイムズ)、「時勢にかなった緊急の啓示」(サンディエゴ・リーダー)、「テンポが良く、現実の政治スリラー映画だ」(米保守系雑誌アメリカン・シンカー)など。

台湾立法委員(国会議員に相当)の張廖萬堅氏は作品が描く中国共産党の全体主義の専制下のおぞましい暴力や迫害は「もはや信じがたい」と述べた。「国家機構を利用して国民を監視し、言葉の暴力や迫害されている国民に肉体的な虐待を与えている」。台湾や香港、チベットなども強圧的な政権の脅威にさらされており「真実を知るために誰しもが見るべき作品だ」と評した。

蘇文悦
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