反差別運動ブラック・ライブズ・マター(BLM)のグローバル・ネットワーク財団がコンサルティング料として約400万ドル(約5億1000万円)を共同創設者パトリッセ・カラーズ氏の身内などに支払っていたことが、納税申告書で明らかになった。
同団体が公開した63ページの申告書によると、2020年7月から21年6月の間にBLM理事シャロミヤ・バワーズ氏が経営する「Bowers Consulting Firm」にサービス料として217万ドル近くを支払っていた。カラーズ氏との間に子供を設けたデイモン・ターナー氏が経営する会社や弟のポールカラーズ氏が所有する警備会社にもそれぞれ約97万ドルと84万ドルが支払われていた。
カラーズ氏の配偶者が設立した慈善団体には800万ドル以上を寄付しており、その4分の3はトロントの邸宅を購入するのに使われたという。
BLMは、2020年に受け取った6000万ドルの寄付金に関する財務報告を開示していないとして、各州政府からの疑問視する声が上がっていた。カリフォルニア州とワシントン州は財務の透明性の欠如を理由に、BLMの寄付集めを禁止。4月にはインディアナ州のトッド・ロキータ司法長官が、同団体の寄付金の使い道をめぐる調査の一環として、同ネットワークを提訴している。
米インターネット通販大手アマゾンは2月、契約条件を満たしていないとして同社のチャリティ・プラットフォーム「アマゾン・スマイル」からBLMの慈善団体を排除したと発表した。
2013年にスタートした黒人権利運動BLMは、白人至上主義や黒人差別根絶を掲げた。いっぽう、昨年7月に共産党政権下で人権侵害などに苦しむキューバ市民が行った抗議デモは「残酷で非人道的」な経済制裁にあると非難している。
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