日本生命保険の米法人 ChatGPTの法律業務を問題視し提訴 AIの非弁行為巡り波紋

2026/03/06 更新: 2026/03/06

日本生命保険の米国法人が、対話型生成AI「ChatGPT(チャットGPT)」による法律業務が違法な「非弁行為」に当たるとして、開発元の米オープンAIをイリノイ州の連邦地裁に提訴したことが5日、明らかになった。対話型生成AIの非弁行為を巡り、主要企業が提訴されるのは初の事例とみられる。産経新聞などが報じた。

訴状によると、日本生命は過去、障害保険の元受給者との間で給付を巡る訴訟となったが、双方は一度和解に至り、裁判は終結していた。しかし、その後この元受給者がチャットGPTを「法的助手」として不正に利用したところ、AIが和解合意の破棄を前提とした法的分析を行い、訴訟再開に向けた申立書の作成などを支援したという。

日本生命側は、弁護士資格を持たないAIが法律実務を行うことは州法で禁じられていると指摘している。AIの助言によって既に解決していた裁判が再び争われる事態となり、対応のため多額の費用が発生したとしている。

日本生命の米国法人は、弁護士費用などの実損約30万ドルに加え、懲罰的損害賠償として1千万ドル、合計約1030万ドル(約16億円)の支払いを求めている。あわせて、オープンAIに対し、AIが法律業務を行うことの差し止めも求めた。

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