米テキサスA&M大学の法輪大法クラブ(学内サークル)は4日、数々の国際的な賞を受賞した映画『人狩り(原題:Human Harvest)』を上映した。この映画は、法輪功弾圧のため中国共産党が行う強制的な臓器摘出、通称「臓器狩り」を詳細に描写している。
『人狩り』は、2015年のピーボディ賞、AIB国際調査ドキュメンタリー賞など多くの賞を受賞したドキュメンタリー映画である。中国共産党の公式情報や医学文書、病院への覆面調査などの証拠を基に、臓器提供の量に見合わない多数の移植手術が行われていることを明らかにした。専門家たちは、これらの「臓器」が主に良心の囚人、特に囚われの身となった法輪功学習者から強制的に摘出されたものであると論じている。
多くの教師や学生が会場となるキャンパスに足を運んだ。実際に収容施設で血液検査を受けたことがあると話す中国出身の証言者もいて、会場をどよめかせた。
弁護士「臓器狩りは中国共産党が主導」
テキサス在住の陳華さんは、法輪功修煉を理由に収容所に拘束され、心電図や血液検査を定期的に受けていたことを明らかにした。法輪功情報サイトの明慧ネットによると、全国の収容施設に囚われた学習者たちは、死に至るほどの残酷な拷問を受けている。
なぜ、非人道的な処遇を受ける彼らに、精密な身体検査が行われるのか?
「後になって、血液検査が臓器移植のマッチングに必要だったことを知りました。もし私の血液や組織型が患者と一致していれば、私は今ここにいなかったでしょう」と陳華さんは語った。
陳華さんは、中国共産党が収容施設の人々に身体検査を受けさせ、大規模な臓器マッチングのデータベースを作っていると指摘した。
「中国共産党は短期間で(適合する)臓器が見つかると宣伝しました。このため、多くの外国人が臓器移植のために中国へ渡航することになりました。実際、大勢の拘束された学習者たちは、需要に応じて臓器を抜かれて亡くなっています」
上映後、映画に登場したデービッド・マタス氏がライブ映像を通じて講演し、学生たちの質問にも応じた。マタス氏は、中国共産党が主導する臓器狩りも国際的な認知が高まっていると指摘。これまで20以上の国で非人道的な臓器移植ツーリズムを規制しているとした。
学生の意見
エリカさんはその日、友人を訪ねた際に映画を見る機会があった。ベトナム出身の彼女は中国系の家族に生まれたが、中国本土には行ったことがない。「中国には人権がないと聞いていましたが、強制的な臓器収奪については知りませんでした」「今日上映会に参加できて本当に良かったです。今回知ったことを、友人や家族と分かち合うつもりです」と語った。
トルコ出身の国際留学生ニハンさんは、多くの人が臓器収奪について知らないとし、学内サークルの法輪大法クラブがこうした上映会を主催することが良いことだと述べた。「とても素晴らしいと思います。ドキュメンタリー上映だけでなく、専門家の質疑応答、証言者の発言もありました。その言葉にショックを受けました」
ニハンさんは、中国本土から離れたウイグル出身の友人について触れた。「彼女は拷問と弾圧を目の当たりにしました。私たちはこれらの問題、(中国共産党が)囚人たちに対して行っていることなどについて話し合います」と述べた。
テキサスA&M大学の卒業生で法輪大法を修煉するリーさんは、連邦議会とテキサス州議会における臓器収奪問題の立法の進展について説明した。
2023年6月、アボット州知事は、米国で初となる非人道的な臓器移植に関する法律に署名し、9月1日に施行された。テキサス州民が移植手術を受ける場合、組織的な収奪をしている国(主に中国共産党)からの臓器、またはそうした国へ臓器移植のために渡航した場合、州の医療保険は適用外となる。
現在、連邦議会では2つの法案が審議中である。「2023年強制臓器摘出停止法案」は、両党の多くの議員の支持を得て下院を通過し、現在上院での審議を待っている。テキサス州選出のジョン・コーニン議員とテッド・クルーズ議員を含む20人の超党派がこの法案に署名した。
「法輪功保護法案」は、下院外交委員会で全会一致で可決された。今後、下院の本会議での採決が行われる予定である。これらの法案では、強制的な臓器収奪に関与したと疑われる者に対して、米国ビザや財産などへの制裁が課せられることになる。
(情報出典元・明慧ネット日本)
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