米国のリック・スコット上院議員は、共産主義中国から輸入されるニンニクやその他の食品に関連するリスクについて懸念を示し、一部の中国産食品をスーパーの棚から撤去するよう全米食料品店協会に求めた。
スコット氏は全米の2万1千以上の食料品店を代表する全米食料品店協会のグレッグ・フェラーラ会長に宛てた書簡の中で「中国は、米国のルールに従わず、米国の安全衛生基準を遵守せず、米国民の最善の利益を念頭に置くことも拒否する邪悪な政権によって率いられている。このことは、中国産の食品や製品が危険で低品質な環境で栽培・生産されているリスクが高まっていることを意味する」と指摘した。
特に中国産のニンニクは不衛生な環境で栽培されているとして、棚から下げるよう求めた。
雑誌やYouTubeでは、中国での不衛生なニンニク栽培方法が掲載されている。スコット氏はこれらの有害な行為には「人間の糞便や下水をニンニクの肥料にすること、下水でニンニクを栽培すること、不衛生な環境で生育したニンニクをより白くよりきれいに見えるように漂白すること」が含まれるとした。
現在、米国ではアップルピューレのパウチを食べた子供数十人が鉛中毒と診断され、米国保健規制当局が調査を進めている。同当局はこのアップルピューレに入っていたシナモンに高濃度の鉛が含まれていた可能性があるとしており、スコット氏はこのシナモンが中国からの輸入品かどうかを調査するよう求めている。
スコット氏は「中国で作られた製品が米国の基準、法律、貿易慣行を満たしていることを連邦政府が証明しない限り、その製品の輸入を禁止する」法案を提出する予定だという。
有害な中国製品
中国からの輸入食品の安全性は数年前から議論を呼んでいる。2007年には米国で販売された中国産ペットフードから有害物質が検出され、大規模なリコールが発生した。死亡した犬や猫は数百匹に上る。
2008年には、中国から輸入した血液の抗凝固薬ヘパリンにより、81人が死亡する事故が起きた。
また昨年には、中国産の燻製アサリ缶詰から検出可能なレベルの 有機フッ素化合物(PFAS)が検出されたため、リコールが実施された。
全米消費者連盟のサリー・グリーンバーグ最高経営責任者(CEO)は米国の政治専門紙「ザ・ヒル」の寄稿の中で中国から供給される食品には「特別な懸念」があるとし、米国市場で販売される食品の原産地に関する透明性の向上を求めた。
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