ドナルド・トランプ前大統領のニューヨーク裁判が終わりに近づいている。5週間にわたる審理を経て、検察側はすべての証人喚問を終え、トランプ氏側の弁護団は反論の証言を手短に済ませる予定だ。ニューヨーク最高裁のフアン・メルチャン判事は、5月21日に最終弁論を始める準備を整えるよう双方に指示した。
トランプ氏は、2016年の選挙期間中にビジネス記録を改ざんした罪で計34件起訴されている。裁判の焦点は、検察側がその容疑を立証できるかどうかだ。
重要な証人として、マイケル・コーエン元弁護士が今週いっぱい証言している。コーエンの証言は、トランプ氏が「口止め料」事件に関与していたかどうかを判断する鍵となる。検察側の重要な証拠は、2017年にトランプ氏がコーエン氏に支払うために署名した11枚のチェックだ。
トランプ氏の弁護団は、コーエンの信頼性に疑問を呈し、初期の証言で誤解を招いた可能性があるという追加証拠を提出した。弁護団はまた、コーエンが過去に報復の願望を表明し、トランプ氏をテーマにしたグッズ、ポッドキャスト、書籍、メディア出演で利益を得ている事実を強調した。
トランプ氏の弁護団によれば、トランプ氏は証言しない見込みだ。トランプ弁護側は、専門家証人を含む多くの反論証人を一日中喚問する予定だ。さらに、トランプ側は「連邦公職選挙への影響」などの用語の定義を求め、陪審員に影響を与えようとしたが、裁判官はより検察側に賛成した立場を取った。
5月21日に最終弁論の後、陪審員は裁判官の法解釈に基づいて判断を下す。裁判の結果は、トランプ氏の今後の法的・政治的運命に大きな影響を与えるだろう。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。