トランプ氏銃撃 高校教師が語る容疑者「おとなしく、孤独」

2024/07/15 更新: 2024/07/15

7月13日、ペンシルバニア州ベセルパークでの選挙集会中にトランプ前大統領が暗殺未遂の銃撃に遭遇。FBIと地元警察は、20歳の白人男性トーマス・マシュー・クルックス(Thomas Matthew Crooks)を容疑者と特定した。高校時代の教師や同級生によると、クルックス容疑者は通常はおとなしい性格で、孤独ながらも数学に秀でた学生だった。この事件は、地域社会に大きな衝撃を与え、平和だったコミュニティの静寂を破った。

クルックス容疑者は現場でシークレットサービスの狙撃隊員によって射殺された。

事件翌日の14日日曜日、トーマス・クルックス容疑者の高校時代のクラスメートや教師たちは、彼が「普段はもの静かな性格で」「よく一人でいた」と大紀元記者に語り、この出来事に対する驚きと衝撃を表現した。また、クルックスが住んでいた地域の住民たちは、この事件が地域の平和と静かさを損なったと述べた。

高校の教師が見た容疑者:普段は静かで、独りぼっちだった

ジェイソン・マッキー(Jason Mackey)氏は、クルックス容疑者がかつて通学していたベセルパーク高校で代理教師を務めていた。(子琴/大紀元)

ジェイソン・マッキー(Jason Mackey)氏は、クルックス容疑者がかつて通学していたベセルパーク高校で代理教師を務めていた。彼は「クルックスは比較的おとなしい生徒だった。よく一人でいる姿を見かけた」と大紀元に話した。

マッキー氏によると、クルックス容疑者は高校3年生の時、マッキー氏が担当する授業や学校のイベントで時々見かけたそうである。クルックス容疑者は数学で優れた成績を収め、賞を受賞した経験もあるという。「彼が数学で賞を獲得したことを耳にしたことがあります。それは学校内の競争でした」とマッキー氏は述べている。

さらに、マッキー氏はクルックス容疑者がトランプ前大統領の暗殺を試みたという事実について、「想像もしていなかった。ましてや自分の住む地域でこんな事件が起きるなんて」と、その驚きを表している。

マッキー氏はこの事件を「誰もが予想もしないような出来事であり、実際に行動に移す人がいるとは思えないことだ」とも語っている。

高校の同窓生、衝撃を受ける

クルックス容疑者の高校時代の同窓生であるアムタマス・クビリウス(Amtamas Kubilius)氏。(子琴/大紀元)

クルックス容疑者の高校時代の同窓生であるアムタマス・クビリウス(Amtamas Kubilius)氏は、クルックス容疑者がトランプ前大統領を銃撃した次の日、大紀元時報に「同窓生たちは皆、非常に驚いています」と語った。クビリウス氏はクルックス容疑者の一学年先輩で、ベセルパーク高校で共に過ごした。

「誰もが驚いていました。こんな事件が起きるなんて、誰も予想だにしていませんでした。彼はいい子で、学業成績も良かったです。まるで突然起きた事故のようです」とクビリウス氏は述べている。

クビリウス氏によると、自分はクルックス容疑者とは学校でしか接点がなく、特に親しいわけではなかったが、「彼が学校でいじめられているのを目撃したことがある」と話している。「彼はおとなしくて、頭が良かったです。バスの中でいじめられていたこともありました。」「彼は先生たちともあまり親しくないようにしていました」

クビリウス氏は、犯行に至った背景について「彼は最初から困難な状況にあったと思います。いじめられたり、家庭の経済状況が厳しかったりして、生活が大変だったのではないかと推測しています」

クビリウス氏はソーシャルメディアでクルックス容疑者の投稿を見たことがあると話し、「彼の投稿は至る所にありました。彼は自分の名前をタイトルにした動画を投稿し、『共和党が嫌い、トランプが嫌い』と発言していました」と述べた。クビリウス氏は、こうしたことがクルックス容疑者が極端な行動に出た一因である可能性があると考えている。

アマンダ・ローヴァス(Amanda Lovas)氏もクルックス容疑者の高校時代の一年先輩だった。

ローヴァス氏は大紀元に「全く予想していなかった。彼がそんな行動を取るとは思ってもみなかった」と語った。彼女はバス停でクルックス容疑者によく会っており、彼が孤立していたり、様子がおかしいようには感じなかったそうだ。「まったくの予想外でした」と彼女は言う。

地域住民が語る:銃撃事件がもたらす地域の平和と静かさの喪失

スタンリー・プリセラック(Stanley Priselac)氏は、クルックス容疑者の住んでいた地区、ベセルパークの住民である。(子琴/大紀元)

スタンリー・プリセラック(Stanley Priselac)氏は、クルックス容疑者の住んでいた地区、ベセルパークの住民である。プリセラック氏は大紀元に「この銃撃事件は地域の平和と静けさを損なった」と語った。

「ここは日曜日の朝は本当に静かなんです。でも、自分たちの家のすぐ近くでこんな事件が起きるなんて、驚きとショックを隠せません。美しい場所として知られたいのに、こんな恐ろしい事件で注目されることは望んでいません」

プリセラック氏は、事件が起きる前のこの地域は平穏そのもので、異常はなかったと話す。「ここは本当に静かな地域で、こんな事件はめったに起こりません。皆、普段通りに生活をしていて、仕事にも行き、買い物にも行き、出入りしています。ここには何の問題もなかったんです。とても静かで、美しい場所です」

さらにプリセラック氏は、地域住民の間でトランプ前大統領に対する意見が分かれているとも言及し、「賛成する人もいれば、反対する人もいます」と述べている。プリセラック氏自身は、中立の姿勢を崩していないという。

子琴