オースティン米国防長官は1日、ガザで6人の人質が殺害されたことについて、イスラエルのガラント国防相と電話会談を行った。ハマスの指導者に責任を取らせるべきだと述べた。
人質の一人は23歳の米国人ハーシュ・ゴールドバーグ=ポリン氏だった。
国防総省の発表によると、オースティン氏は殺害された人質の家族に深い哀悼の意を表し、また同じく9月1日にヨルダン川西岸でテロ攻撃により殺害されたイスラエル警察官3人の家族にも哀悼の意を表した。
会話の中で、オースティン氏はガラント氏に対し、停戦交渉が続く中、ハマスのテロリスト集団が人質を「悪質、違法、非道徳的に処刑した」と表現したことに憤慨していると述べた。
同氏はガザにおける緊張の高まりに懸念を表明し、2023年10月7日にハマスがイスラエルに対して前例のない攻撃を行い、その際に誘拐された人質の解放を目指す取り組みにおいて、米国がコミットメントを再確認した。
ガラント氏はまた、交渉における米国の「重要な役割」を強調しながら、そのような合意に達するためのイスラエルのコミットメントを再確認した。イスラエル国防省によると、ガラント氏はイスラエルは引き続き、飛び地におけるハマスの指導部と資産を「排除する決意を固めている」と付け加えた。
イスラエル国防軍(IDF)は、6人の人質が31日にラファ地区の地下トンネルで発見される直前に、拘束者によって「残忍に殺害された」と述べた。
殺害された6人の人質はオリ・ダニーノ氏、アレクサンダー・ロバノフ氏、アルモグ・サルーシ氏、カーメル・ガット氏、エデン・イェルシャルミ氏、ゴールドバーグ=ポリン氏。その遺体は以降、イスラエルに送り返されて埋葬されたという。
この事件について、バイデン米大統領は「悲劇的で、非難すべき」と述べ、バイデン政権がガザに残る人質の解放を確保するための取引を続けていくことを表明した。
バイデン大統領によれば、ゴールドバーグ=ポリン氏は2023年10月7日の襲撃中に他人を助ける際に腕を失い、その後、ハマスに拉致されたという。
バイデン大統領は8月31日の声明で「私は打ちのめされ、憤りを感じている」と述べた。「間違いなく、ハマスのリーダーたちはこれらの犯罪に対して代償を支払うことになるだろう」と強調した。
イスラエル軍は、ガザにはまだ101人の人質が残っていると考えており、IDFはその軍事作戦を「全ての人質が家に帰るまで止めない」と誓っている。
6人の人質の死後、イスラエル国内で抗議が勃発している。デモ参加者は、人質解放の取引を確保できなかったベンヤミン・ネタニヤフ首相とその政府を非難している。
ハマスの上級幹部、ハリル・アルハイヤ氏は、9月2日のインタビューで、ネタニヤフ氏が停戦交渉においてフィラデルフィ回廊とネツァリム回廊の支配権を手放す要求に同意しなかったために人質を殺害したと述べた。
「我々がバイデン米大統領が提案した停戦案を受け入れたことに対し、ネタニヤフ氏は曖昧な反応をし、その後いくつかの新たな条件を課した。ネタニヤフ氏はフィラデルフィ回廊とネツァリム回廊に留まることを主張し、我々の高齢の終身刑囚の釈放を拒否した」とアルハイヤ氏は述べた。
同氏は「我々はネタニヤフ首相の新たな条件について交渉するつもりはない。当運動は7月2日の提案で合意した内容について妥協しないことを決定した」と付け加えた。
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